F1の最高経営責任者であるチェイス・キャリーは、今後シーズンが再開し、F1スタッフ、さらにはF1ドライバーに新型コロナウイルスの感染者が出てチームがグランプリからの撤退を決定したとしても、レースは中止することなく続行すると述べた。F1は、2020年のF1世界選手権が7月5日のオーストラリアGPで再開することを発表。ヨーロッパラウンドの序盤8戦の開催日程を公表した。
F1上層部は、2020年シーズンを再開させ、旅行者を新型コロナウイルスのリスクから安全を保つことができるように90ページに及ぶガイドラインを作成した。F1は、マクラーレンのF1チームスタッフに新型コロナウイルスの感染者が出て土壇場でキャンセルとなったオーストラリアGPの教訓から学び、あらゆる不測の事態が起こっても確実にカバーできるよう対策に取り組んできた。チェイス・キャリーは、2020年シーズン再開後は、F1ドライバーが新型コロナウイルスに感染したり、オーストラリアGPのマクラーレンのようにチームがレースからの撤退を決断したとしても、イベントを強制的にキャンセルにはしない手続きを整えていることを明らかにした。「個人に新型コロナウイルスの陽性反応が出たとしても、レースのキャンセルに繋がることはない」とチェイス・キャリーはF1公式サイトで述べた。「我々は、個人を隔離する必要がある場合、ホテルで彼らを隔離し、その個人を置き換えることができるように手続きを整えておくようチームに推奨している」「議論し、取り組んでいかなければならないことはいくつかある。一連の“what ifs(仮設)”の全てに対応するには幅が広すぎるが、レースに参加できないチームが出たとしても、レースがキャンセルになることはない。ここに座って、その結果を展開することはでいない」「だが、感染者が出てもキャンセルに至らないような手続きを整えていく。ドライバーが感染した場合、チームはにリザーブドライバーがいる」「安全な環境を提供し、発生するあらゆる問題を管理するために必要な手順と専門知識と能力があると確信していなければ、我々はは進めはしなかっただろう」また、チャイス・キャリーはまた、開催を実現するためにF1とFIAが行った詳細を明らかにした。「FIAがこのプロセスにおいて莫大な名声に値するのは確かだ」とチェイス・キャリーは語る。「多くの点で、彼らは健康と安全の問題に関してこのプロセスを先導してきた。我々は様々な外部の専門家と協力してきました。「厳格なガイドラインがある。この時点では80~90ページくらいになっている。そこには移動方法、ホテルに滞在するためのプロセス、トラックに行くためのプロセス、食事、トイレ、トラックと検査プロセスの間のダウンタイムまですべてが含まれている。「我々はそこに行く前に検査を行ない、その後も2日ごとに検査をする。感染が発覚した場合のプロセスがある。我々はその可能性を認識しており、陽性の感染を見つけた場合、適切に対処する準備ができている」「現在、追跡機能の導入に取り組んでいる。2つの異なる追跡オプションがある」F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、F1人員を外界から隔離するためのレースで“生物圏”を作り出す計画をすでに明らかにしている。チェイス・キャリーは、新型コロナウイルスの感染拡大のリスクを最小限に抑えるためにあらゆる手を尽くしていると明言する。「チャーター機で旅行を始める時点から、多くの点で外界から離れた世界で生きているようなものだ」とチェイス・キャリーは語る。「ホテルへの輸送、ホテルからトラックへの往復輸送が制御される。そして、その中にはプロセスを管理し、適切な防護具とソーシャルディスタンスを確保するために設定された様々な機能を操作する人々のサブバブルがある」「当然、我々のスポーツは、チーム内のすべての個人間で2メートル離れることができないスポーツであることを認識している」「マシンがピットインして4つのタイヤを交換する必要がある場合、すべての個人の間に2メートルの距離はない。そのようなあらゆるリスクをできるだけ早く管理する手順があることを確認する必要がある」