2018年のF1世界選手権 第9戦 オーストリアGPの予選が6月30日(土)にレッドブル・リンクで行われた。ポールポジションを獲得したのはメルセデスのバルテリ・ボッタス。昨年自身が記録したコースレコードを1秒以上更新する1分03秒130という驚速ラップを披露してチームメイトのルイス・ハミルトンを0.029差という僅差で上回り、今シーズン初、自身5度目となるポールポジションを獲得した。
2番手にもルイス・ハミルトンが続き、メルセデスが2戦連続でフロントローを独占。前戦フランスGPではエンジンアップグレード、今週末には“今シーズンで最大”とされるBスペックとも言える空力アップグレードを投入して、3連戦でライバルを引き離しにかかる。3番手には0.334秒でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いたが、Q2でカルロス・サインツ(ルノー)の進路を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを科せられて6番グリッドに降格。2列目にはキミ・ライコネン(フェラーリ)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が並ぶ。レッドブルはダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがトウ(スリップストリーム)戦略で意見の相違が発生。その隙をロマン・グロージャン(ハース)がついて6番手タイムを記録。ハースはケビン・マグヌッセンも8番手タイムを記録し、今週末ここまで“ベスト・オブ・ザ・レスト”の位置を一度も譲らない強さをみせている。1番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)「シーズンの初ポールポジションが獲得できて本当に良い気分だ。このトラックは大好きだ。去年、ここでは良い週末を過ごしたし、今年もいいスタートが切れた。トリッキーなサーキットだ。このトラックには本格的なコーナーは7つしかないけど、とても簡単にミスをして多くのタイムを失ってしまう。Q3の最初のラップが本当に良かったことが大きな助けになったし、それを2回目の走行の土台にすることができた。さらに改善の余地があるかどうかはデータを詳しく見てみるつもりだ。今日は本当にクルマのバランスが取れていたので、明日もそう感じない理由はない。最近はとても複雑なレースが多かったので、良いスタートを切って、勝利のために戦いたい。僕たちがここで速いことは証しているし、本当に強力なパッケージがあるので、予選リザルトをポイントに変えるためにはまとまったクリーンなレースが必要だ。良いリザルトを獲得できたのは嬉しいけど、まだ予選に過ぎない。重要なのはレースだ」2番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)「チームにとっては素晴らし結果だし、1-2を獲得できて本当に嬉しい。バルテリにおめでとうと言いたい。今日は彼の方が良い仕事をした。彼は完全に異なる方法でセットアップを行っていたし、後から考えれば、僕もあの方向で行くべきだったのかもしれない。それでも、ファクトリーのみんなのハードワークに本当に感謝している。彼らはマシンを改善し、前進し、フロントローを独占できるように僕たちを支えてくれている。そのような立場にいられることはかなりの特権だ。ここはあまり前のクルマについていけないし、通常オーバーテイクは多くないけれど、3つ目のDRSゾーンが違いを生むかどうか見てみるつもりだ。フェラーリがウルトラソフトでスタートする一方で、レッドブルと僕たちはスーパーソフトでスタートするので面白くなりそうだ。タイヤ間にパフォーマンスの違いが少しあるので、スタートでセバスチャンを後ろに抑えるのは難しいかもしれないけれど、できることはすべてやってみる。明日は接戦になるだろう。でも、レースに向けて僕たちは良いポジションにいる」3番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)「カルロスに申し訳なく思う。彼のラップを台無しにするつもりはなかった。リアウイングなどがあって、ミラーで真後ろは良く見えないし、彼が来ているのを知らされてしなかった。今日の予選に関してはあとコンマ1秒はあったと思うけど、脅威になるほどではなかったかもしれない。Q3での最後の走行をまとまなければならないことはわかっていたし、とてもハードにプッシュした。小さなミスをして大きくスナップしてしまった。最後のアタックで集中力を取り戻そうとした。それは常に難しいことだし、少し尻込みしてしまったかもしれない。明日のレースに集中しよう」4番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)「もちろん、理想的な結果ではないけど、まずまずな結果だ。かなりストレートで一貫した一日だった。最後のいくつかのコーナーではアンダーステアが出て、スピードを維持しながらクルマを曲げることに少し苦労しtけど、それ以外はOKだった。改善すべきことは常にあるのは確かだし、常にもっと速く走れるものだ。今日はベストを尽くしたけど、十分ではなかった。明日はまた別の日だし、レースは予選とは異なることもある。僕たちはタイバルとは異なるタイヤでスタートするし、どのような展開になるか興味深い。かなり特別なサーキットだし、ラップタイムは非常に短いので、全員がとても接近すると思う。オーバーテイクに関しては追加のDRSゾーンによって容易になるはずだ。日曜日がもっと強い一日であることを願おう」5番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)「今日のクルマはQ1とQ2では少し速く感じられたけど、Q3で必要なステップを果たすことができなかった。週末ずっとクルマのバランスを追いかけている感じだし、望んだほど近づいていない。それは予選だけでなく、ロングランのペースにも影響している。昨日よりも良いウインドウにいるので、明日はもう少しゲインを得られるかもしれない。最小のダウンフォースで走っているけど、それでもストレートではスピードが足りない。エンジンモードから少しはゲインがあったとは思うけど、あまり明白なものではないし、データを持ち帰ってどれくらいゲインがあったか調べてみる必要がある。まだ完全に最適化されていないと思うし、もっとパフォーマンスを得られることを願っている。Q3ではダニエルと僕の間で少し混乱があった。先週はセッションで僕が前だったし、今週はダニエルが前だった。それはレース毎に予定されていた戦略だし、僕はそれを続けた。彼らは僕に彼をオーバーテイクするように頼んできたけど、言ったように僕が後ろにいる計画だったので、それを固辞した。なんとか3回の走行ができたので、かなり大急ぎなQ3だったけど、最終的に僕は計画に従った。メルセデスはポールリカールで遂げたステップでさらに前進したように見えるけど、今後...