ダニール・クビアトは、前戦中国GPで対立したセバスチャン・ベッテルと改めて話し合う必要はないと考えている。F1中国GPのスタート直後、第1コーナーに差し掛かったところでセバスチャン・ベッテルはチームメイトのキミ・ライコネンと衝突。その原因がダニール・クビアトにあったとして、チェッカーを受けた後にクビアトを激しく詰め寄るベッテルの姿が国際映像に映し出された。
ダニール・クビアトのインサイドへの飛び込みは勇敢だったとする声が多く、クビアトに責任はないとの見方が大半だが、ベッテルはクビアトが突っ込んできた結果、ライコネンの通り道を塞ぐ格好になってしまったのだと主張している。ダニール・クビアトは、上海でのインシデントに関するベッテルの見解が間違っているとの意見に変わりはないとし、ベッテルに明確化を求めるつもりかないと述べた。「いいや。そんなことする必要なんてないと思う。彼がそう思っているなら、してくるだろうけど、僕としてはすべてがクリアになっている」「競争力のあるドライバーなら誰でもやることをやっただけだ。ターン1は面白かったと思う。ターン1もそうだし、レースの序盤は基本的にたくさんの状況に遭遇することが多いので、それに対応できるようにしておかなければならない。フェラーリはちょっと準備不足だった。その代償は払ったんだと思う」「映像を見れば、僕がグリッド上の誰よりも早くブレーキをかけているのがわかるはずだ。ターン1に向けてはみんなが熱くなりすぎる。アウトサイドはスペースが空くけど、グリップが乏しい。インサイドはグリップがあるので、そこに関しては彼らに感謝しなければならない。インシデントについて僕に言えるのはこれだけだ」「みんなそれぞれに考えがあると思う。関わった3人ともにね。議論するのは良いことだ。今はもう過去のことだし、この先のレースに集中している。ただ、F1にとっては良いエピソードになったと思うよ」また、ダニール・クビアトは、チェッカーフラッグを受けた直後にドライバーが感情的になるのは“普通”のことであり、怒りを発散したセバスチャン・ベッテルについて問題はないと主張する。「レース後は感情が高ぶっているし、ぶちまけるのがいい。今、彼が何と言うのかわからないけど、レース後は誰だって純粋な感情が出てくるものだ」「僕は自分の見解を伝えて、彼は彼の見解を話した。僕は自分の意見が正しいと思っている。現時点で彼が何を信じているのかわからないけれど、僕たちはいつだってお互いに多くの尊敬を持って接している。これからもずっと変わらない」ダニール・クビアトのセバスチャン・ベッテルに対する仕掛けはメディアから多くの注目を集めたが、自分らしくなかったとは思っていないというダニール・クビアトは語る。「F1ってそういうところだよね。これまでだって、ああいう動きはたくさんしてきたけど、別に注目を浴びたことはない。今回はちょっとしたオーディションみたいな感じだったのかもね。いろいろ話題になった。ホイール・トゥ・ホイールのバトルになった時は常にスペースを見つけて飛び込む。ほとんどのドライバーはドアを開けっ放しにはしない。それを好むドライバーなんていないよ」F1ロシアGPで母国レースを迎えるダニール・クビアトは、今ではセバスチャン・ベッテルがもっと自分のことを理解しているはずだと主張する。「あるドライバーと初めて、あるいは2度目の戦いを演じると、普通、そのドライバーのことをもっと知り始めるこ」「ベッテルと僕も中国でお互いをもっとよく理解できた」「僕たちは素晴らしいレースをしたし、僕も表彰台に上った。そして、僕たちがフェラーリとも戦えるということがわかった」関連:【動画】 セバスチャン・ベッテルとダニール・クビアトの車載カメラ