キャデラック・レーシングの開発ドライバーを務めるシモン・パジェノーが、同僚となるコルトン・ハータのF1挑戦について語った。ハータは2026年からF1参戦を目指すキャデラックのテストドライバーを務めつつ、来季はFIA F2選手権に参戦してスーパーライセンス取得を狙う。パジェノーはその決断を「人生のチャンス」と捉え、全面的な支持を示した。
両者は2019年から2023年までインディカーで競い合ったライバル関係にあり、来季からはF1の世界でタッグを組むことになる。パジェノーは、ハータが欧州の舞台で再び挑戦することを前向きに評価している。「コルトンにとってこれは素晴らしい機会だ。彼は26歳になるし、F1に行けるチャンスがあるなら、なぜ断る必要があるんだ? 本当はインディカーでタイトルを獲りたかっただろうし、その力もある。でも人生でこんなチャンスが来たら、逃す理由はない。もしまたインディカーに戻りたいと思えば、それも可能だ」とパジェノーは語った。ハータは2023年にアルファタウリからのF1参戦が検討されたものの、FIAスーパーライセンスの取得条件を満たせず実現しなかった。今回はF2参戦を通じて正式なポイント獲得を目指し、再び欧州のレース環境に身を置く。「F2で走るのは彼にとってすごく良い経験になる。ヨーロッパのサーキットや文化を学び直すことができるし、チームにも近い位置にいられる。リザーブドライバーとしても理想的だ」とパジェノーは続けた。「インディカーで6〜7年戦ってきた彼が新しい挑戦を選ぶのは自然なことだ。若いうちはいつでも戻れる。セバスチャン・ブルデーもそうだった。僕が彼の年齢で同じチャンスを得たなら、きっと同じ決断をしたと思う。間違いなく素晴らしい冒険になるよ。」パジェノーは、これまで対戦相手として見てきたハータと今度は同じチームで働くことを楽しみにしているという。「コルトンのような才能ある若手と一緒に仕事ができるのは本当に嬉しい。僕がいくつかの面で助けになれるかもしれないし、彼がどう順応していくのかを見るのが楽しみだ」と語った。キャデラックF1計画の中での新たな連携キャデラックF1チームは2026年のデビューに向けて準備を進めており、シャーロットのシミュレーターでレース運用を再現した開発作業をすでに行っている。パジェノーは2026年マシンのシミュレーション開発を担当し、ハータはF2参戦と並行してF1チームのテスト業務を担う。アメリカ出身ドライバーとアメリカブランドによるこの組み合わせは、キャデラックのF1挑戦を象徴する存在となるだろう。Source: AUTOhebdo