F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは、マックス・フェルスタッペンやシャルル・ルクレールといった若い才能が、ルイス・ハミルトンが引退した場合にできるであろう大きな穴を埋めてくれることを期待していると語る。6回のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、F1での記録とプロフィールの両方で仲間のドライバーを大きく上回っている。
だが、2020年に35歳になるルイス・ハミルトンは、次の契約がF1での最後になると予想されており、すでにレース引退後の選択肢を評価していることを公にしている。チェイス・キャリーは、ルイス・ハミルトンがF1に提供しているステータスと関心を称賛し、引退することを望んではいないとしつつも、現役ワールドチャンピオンに引導を渡すことができるヤングスターの台頭に信頼を寄せている。「ルイスが永遠にレースをしてくれることを願っている!」とチェイス・キャリーはコメント。「彼は素晴らしいチャンピオンであり、彼の成功自体がそれを物語っている。彼は我々のヒーローであり、誰にも負けない。我々が彼が永遠にレースをしてくれることを願っているが、彼の前にはまだいくつかのチャレンジが待ち受けているし、彼らそれに取り組むのを見たいと思っている」「とは言え、若い才能にも素晴らしい才能が台頭している。F1にやってくると若い才能の幅と深さほどエキサイティングなものはない。マックス(フェルスタッペン)は数年レースをしているが、我々は彼がいかに若いかを忘れている」「それが、マックス、シャルル(ルクレール)、ランド(ノリス)であるかに関わらず、我々には信じらないくらいエキサイティングな未来があると思っているし、そのようなドライバーがルイスとバトルをするチャンスを得られることを願っている。我々はF1の下に適切なピラミッドを構築するためにFIA(国際自動車連盟)と協力して努力していく必要がある」F1のサポートシリーズとしてF2とF3はすでに再整備が完了しているが、チェイス・キャリーは若手ドライバーがカートからF1までキャリアを進めていくためにさらに明確で管理しやすい構造を提供するためにさらなる進展を望んでいると語る。「我々が参入した際、GP2、F3、GP3があったが、すべてが断片化されており、F1への供給がうまく調整されていなかった」とチェイス・キャリーは語る。「我々はより適さ綱ピラミッドを作成しようと試みてきた。若手ドライバーが引き続き出現する機会を提供できるようにそのピラミッドを強化したいと思っている。ドライバーがチャンピオンになり、競争を続け、若いドライバーがそこに参加できるようにね」だが、FIA会長のジャン・トッドは、F1で歴史を築いてきたスターが引退した際のことを踏まえれば、ルイス・ハミルトンの引退によってモータースポーツ界は苦境に立たされるのではないかと懸念している。「ルイスのようなパーソナリティを持ったチャンピオンがいることは素晴らしいことだが、それはモータースポーツの歴史の一部であり、10年ごとに特別な才能が現れる」とジャン・トッドはコメント。「ルイスの前にはミハエル(シューマッハ)がいたし、(ファン・マヌエル)ファンジオに始まり、(ジム)クラーク、(ジャッキー)スチュワートなど他にも多くの素晴らしい才能がいた」「いつかルイスも引退するだろうし、フェルスタッペンやルクレール、その他のニューカマーなど新しい才能は出てくるだろう。もちろん、彼らを助けるのはマシンだ。ノリス、(ジョージ)ラッセル、(ピエール)ガスリーのような最近の新しいドライバーは非常に才能のあるドライバーだと考えているし、彼らが勝てるマシンを手に入れたとき、新しい世代のルイスが出てくることになると思う」ルイス・ハミルトンとメルセデスとの現在の契約は2020年末に失効するが、ハミルトンは2021年もF1に留まることに熱心である。すでにハミルトンはフェラーリ移籍が噂されており、メルセデスはスタードライバーをキープするための戦いに直面することになるかもしれない。