シャルル・ルクレールは、2025年F1エミリア・ロマーニャGPの予選でフェラーリの両ドライバーがQ2敗退を喫したことを受け、「チームの運命を変えるには“めちゃくちゃ良い”アップグレードが必要だ」と語った。スクーデリア・フェラーリの2台は予選Q2で敗退し、イモラ・サーキットを埋め尽くしたティフォシ(フェラーリの熱狂的ファン)を落胆させた。
ルクレールは11番グリッドから日曜の決勝に臨むことになり、チームメイトのルイス・ハミルトンは12番手に並ぶ。金曜日のFP1およびFP2終了時点ですでに、フェラーリは両ドライバーのペース不足に不安を抱えていた。その懸念は、Q2でアストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールがミディアムタイヤでアタックし、ルクレールとハミルトンが脱落したことで現実となった。セッション後、ルクレールは落胆を隠さず、日曜のレースにも期待は持てないと率直に語った。「今出せるベストなパフォーマンスで11番手と12番手だった」とモータースポーツ・ウィークなどのメディアに語った。「つらいが、正直なところ、明日は奇跡を起こすしかないと思っている」「ただ、現時点で明日のレースペースに希望が持てる要素は何もない。単純に、今のマシンのポテンシャルが足りていないと感じている」今後アップグレードの投入が予定されているものの、それでフェラーリがトップ争いできるようになるとは考えていない。「もしそれがターニングポイントになるとしたら、本当に“めちゃくちゃ良い”アップグレードでなければ意味がない」「それがそうなるとは正直思っていない。前進の一歩になることを願ってはいるが、前に進むための道のりはまだまだ長い」「フェラーリはイモラで“やり切れなかった”」フェラーリの2人は、前戦マイアミGPで7位(ルクレール)と8位(ハミルトン)に終わった際も劇的な改善を期待していなかった。しかし、地元イタリアの大観衆の前で予選敗退という結果に直面したことで、跳ね馬の現実はさらに厳しさを増している。マシンの問題が「パフォーマンスなのか、バランスなのか」と問われたルクレールは、次のように説明した。「パフォーマンス、ただそれだけ。バランスがどうこうではなく、最終的にはクルマのパフォーマンスが単純に足りていない」「レースペースは悪くないが、このサーキットでは予選が非常に重要であることは分かっていた。そこで結果を出せなかったのは大きな痛手」また、今季のSF-25が新品タイヤよりも“スクラブド”タイヤ(すでに一度使用したタイヤ)でより良いパフォーマンスを見せている傾向について問われると、ルクレールもそれを認めた。「そう言えるかもしれない。実際、それはシーズン序盤からの傾向でもあるため、検証が必要な課題だ」「たとえばQ2では、スクラブドタイヤでベストラップを記録したと思う」「もっとも、それは“完全なスクラブ”というわけではなく、アウトラップを1周だけ走ったタイヤだった。それについても今後しっかり分析する必要がある」