2026年F1シーズン前半を通してブレーキトラブルに苦しんできたキャデラックF1。その原因について、バルテリ・ボッタスがハンガリーGP後に詳細を明かした。キャデラックF1は問題解決を目指して新型フロントブレーキダクトを投入したものの、ハンガリーGP決勝でも再びブレーキ火災が発生。改善にはさらなる冷却性能の向上が必要との認識を示している。
新型ブレーキダクト投入も火災再発キャデラックF1は2026年シーズンを通じてブレーキ関連の問題に悩まされてきた。特にオーストリアGPでは2台とも序盤にブレーキ火災でリタイアを喫するなど、深刻な課題となっている。F1マシンのブレーキは、ブレーキダクトから大量の空気を取り込み、1000個以上の穴が開けられたブレーキディスク内部へ送り込むことで冷却する構造となっている。ブレーキ温度は最大で約1200℃にも達するため、十分な冷却性能が不可欠だ。キャデラックF1はハンガリーGPで新設計のフロントブレーキダクトを投入し、冷却性能の改善を図った。しかし決勝ではボッタスのマシンで再びブレーキ火災が発生。最終的には壁にマシンを接触させて停止させる異例の事態となった。ボッタスは新パーツについて次のように説明した。「新しいフロントダクトは、この問題に対処して再発を防ぐことを狙ったものだった。でも今日の状況を見る限り、ブレーキにはまだもっと多くのエアフローが必要だということは明らかだ」「ただ、今日は非常に過酷なコンディションで、とても厳しいサーキットでもあった」「内部が燃え始める」とボッタスが原因を説明ボッタスは、ブレーキ火災が発生するメカニズムについても具体的に明かした。「ブレーキの温度が上がりすぎて、ある限界を超えると内部のすべてが燃え始める」「そうなると当然、すべてが壊れてしまう。実際、インラップではブレーキが完全に効かなくなった。ブレーキラインが焼けてしまったんだと思う」「だから壁にマシンを当てて止めるしかなかった」ブレーキラインまで焼損したことで制動力を完全に失い、安全にマシンを停止させるため壁を利用せざるを得なかったという。ザントフォールトまでに大幅改善は困難かF1はここからオランダGPまで14日間のファクトリー閉鎖期間(シャットダウン)に入るため、各チームは開発作業が制限される。そのためボッタスは、次戦ザントフォールトGPまでに大きなアップデートが投入される可能性は低いとの見方を示した。「ザントフォールトまでに新しいものはないと思う。ブレーキ関連では何かあることを期待しているけど、パフォーマンス向上のためのアップデートではないだろう」「いずれは、来年のマシン開発に100%集中する時期が来る」キャデラックF1はブレーキ火災という信頼性問題の解決を急ぐ一方で、2027年マシン開発とのリソース配分という難しい判断も迫られている。ハンガリーGPで再発した火災は、新チームにとって信頼性向上が依然として最優先課題であることを改めて浮き彫りにした。
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