FIAは、F1イギリスGP終盤に発生したセーフティカー運用を巡る混乱について、「ソフトウェアエラー」が原因だったと説明した。タイミングモニターには一度「Safety Car In This Lap(この周回でセーフティカー退去)」と表示されたものの、実際にはセーフティカーはそのままコース上に留まり、レースはセーフティカー先導のまま終了した。優勝争いが最終ラップのスプリント勝負になると期待していたファンや関係者の間では困惑が広がったが、FIAは今回の運用は規則どおりだったと強調している。
終盤の誤表示が混乱を招くセーフティカーが導入されたのは、残り4周でマックス・フェルスタッペンがクラッシュしたことがきっかけだった。直ちにダブルイエローフラッグが提示され、その後セーフティカーが出動した。残り2周の時点では周回遅れのマシンに先頭集団の追い越し(アンラップ)が許可され、その直後、タイミングモニターには「Safety Car In This Lap」のメッセージが表示された。しかし、その直後に再びセーフティカー継続を示す表示へ切り替わり、最終ラップのリスタートが行われるとの期待は消滅。レースはセーフティカー先導のままチェッカーフラッグを迎えた。FIA「ソフトウェアエラーによる誤表示だった」この混乱についてFIAは声明を発表し、タイミングモニターの表示ミスであり、実際のレース運営は規則どおりだったと説明した。FIAは次のように述べている。「セーフティカー運用に関する規則(付則B5 第13.5条)では、アンラップ手続き終了後に1周を完了しなければならないと定められている。レースオペレーションはこの手順に従って運用を行った。『Safety Car In This Lap』という表示は、ソフトウェアエラーによって誤って表示されたものだった」つまり、周回遅れの車両が隊列を追い越したあと、さらに1周を消化する必要があるため、規則上は最終ラップでのリスタートは不可能だったということになる。2021年アブダビGPとの違いセーフティカー終了手順は、2021年のアブダビGPでタイトル争いを左右した裁定以来、特に注目されるルールとなっている。当時はレースディレクターだったマイケル・マシが、一部の周回遅れ車両だけにアンラップを認め、その周回の終わりにレースを再開したことで大きな論争を招いた。一方、今回のイギリスGPでは「なぜ周回遅れ車両をアンラップさせたのか」という疑問も浮上した。アンラップを行わなければ、より早くリスタートできた可能性があったためだ。しかしFIAの規則では、レースディレクターは条件を満たした場合、周回遅れ車両にアンラップを指示しなければならないと定められている。規則でもアンラップは義務付けFIA国際競技規則付則B5第13.5条aには、次のように記されている。「レースディレクターの指示を受けた場合、セーフティカーのグリーンライトが点灯し、セーフティカーと首位車両の間にいる車両は追い越すよう指示される。これらすべての車両がセーフティカーを追い越した後、グリーンライトは消灯され、B5第13.2条cに定める場合を除き、追い越しは禁止される」今回の混乱はタイミングシステムの誤表示によって混乱を招いたものの、FIAは実際のセーフティカー運用自体は競技規則に従って実施されており、手続きに問題はなかったとの立場を示している。【関連】・F1イギリスGP 決勝展開:ルクレール今季初勝利 幻となった最終ラップ決戦
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