オスカー・ピアストリがスパ・フランコルシャンで行われたベルギーGPを制し、マクラーレンのチームメイトでありタイトル争いのライバルでもあるランド・ノリスとの直接対決に勝利。ドライバーズ選手権でのリードを16ポイントに広げた。レース前に降った激しい雨により、44周の決勝は約80分の遅延を強いられたが、5周目にようやくレースが開始されると、勝負どころはすぐに訪れた。
ポールポジションからスタートしたノリスに対し、ピアストリはオー・ルージュで勢いに乗ると、そのままケメルストレートで一気に抜き去り、レ・コームのブレーキングポイントに入る前序盤はおおむね1秒前後のギャップを保ちながら周回を重ねた。コースが大幅に乾いた12周目、ピアストリはミディアムタイヤへ交換するためピットイン。これによりトラックポジションを維持した形で先行し、翌周にハードタイヤを履いたノリスがピットアウトする頃には、ふたりの差は約9秒にまで広がっていた。その後、ピアストリは柔らかいコンパウンドを丁寧にマネージしながらも、終盤にはノリスが一時3.1秒差にまで詰め寄る展開に。しかし、ファイナルラップ直前のラ・スルスでノリスがわずかにミスを犯したことで、チェッカー時のギャップは3.4秒に拡大した。タイトルを争う2台は他車を圧倒しており、3位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)には20秒近い差をつけた。ルクレールはレッドブルのマックス・フェルスタッペンを終始抑えきり、フェルスタッペンは3位表彰台にわずか1.5秒届かず4位で終えた。 中団以降:激戦のポイント争いメルセデスのジョージ・ラッセルはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を序盤でパスした後は、孤独な走行で5位フィニッシュ。6位争いではアルボンがルイス・ハミルトンからの猛追を凌ぎきった。ハミルトンはピットレーンスタートから11台抜きを果たし、インターミディエイトからの切り替えタイミングでも先行して見せ場を作ったが、最終的に7位でチェッカー。8位にはレーシングブルズのリアム・ローソン、9位にキック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトが続き、アルピーヌのピエール・ガスリーが10位で最後のポイントを獲得。ガスリーはレースの多くをDRSトレインの先頭で耐え抜いた。このトレインの後方にはハースのオリバー・ベアマン、続いてニコ・ヒュルケンベルグが12位。ヒュルケンベルグは一時ポイント圏内を走っていたが、2度目のピットストップで順位を落とした。レッドブルの角田裕毅は終盤に2つポジションを失いながらも、ストロール、オコン、アントネッリ、アロンソ、サインツといったピットレーンスタート組を抑えて完走。フランコ・コラピント(アルピーヌ)とアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)も完走を果たし、赤旗やセーフティカーが一切出なかったレースで全車がチェッカーフラッグを受けた。にはすでに先行していた。ルクレールはスパでフェルスタッペンを抑え、3位を死守した2025年F1 ベルギーGP 決勝 順位・結果1.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)2.ランド・ノリス(マクラーレン)3.シャルル・ルクレール(フェラーリ)4.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)5.ジョージ・ラッセル(メルセデス)6.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)7.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)8.リアム・ローソン(レーシングブルズ)9.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)10.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)11.オリバー・ベアマン(ハース)12.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)13.角田裕毅(レッドブル)14.ランス・ストロール(アストンマーティン)15.エステバン・オコン(ハース)16.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)17.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)18.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)19.フランコ・コラピント(アルピーヌ)20.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)