レッドブルF1育成の岩佐歩夢は、オーストリア・レッドブルリンクでFIA F2選手権第8戦のスプリントレースを13位で終えた。6月30日(金)に予選が行われ、ホンダ・フォーミュラドリーム・プロジェクト(HFDP)のドライバーとして参戦する岩佐歩夢は、2セット目のアタックでベストタイムを更新し6番手に浮上するも、トラックリミットの違反によりタイムを抹消され16番手。スプリントレースでは、8列目16番手から巻き返しを狙った。
スプリントレースが行われた7月1日(土)は、レース前に小雨が降り、肌寒く不安定な天候となった。午後1時45分、気温17℃、路面温度23℃の下、フォーメーションラップがスタート。路面はウエット部分もあり、各ドライバーのタイヤ選択はソフトタイヤ勢とウエットタイヤ勢がほぼ半々に分かれ、岩佐はウエットタイヤでのスタートを選択した。セーフティカー先導によるフォーメーションラップが2周行われ、レースはスタンディングスタートで始まった。レースは1周目からコースアウトするマシンが出る波乱の展開となり、セーフティカーが導入された。このタイミングでウエットタイヤスタートのマシンがタイヤ交換のためピットイン。岩佐はステイアウトし、ポジションを上げ6番手となる。5周目にレースが再開されたが、またすぐにコースアウトするマシンが出て、再びセーフティカーが導入された。岩佐はタイヤ交換のためピットインを行ったが、チームメートと同じタイミングとなり大幅にタイムロス。結局、岩佐は最後尾となる20番手でコースに戻った。8周目にレースが再開され、最後尾からの追い上げとなった岩佐は、すぐに2台をパスして18番手となる。その後、10周目、16周目、19周目に前車をパスしてポジションを上げ15番手となった。ファイナルラップでもオーバーテイクを決めて14番手となり27周のレースをフィニッシュ。さらに上位車のタイムペナルティーにより順位が繰り上がり、岩佐は13位となった。結果的にソフトタイヤでスタートしてタイヤを交換せずに走り切ったドライバーが上位を占め、タイヤ選択が明暗を分けるレースに。ウエットタイヤでスタートした岩佐はピットインでアンラッキーな面もあり、悔しい結果に終った。レース前の雨によるタイヤ選択で明暗別れる。岩佐歩夢は16番手スタートから13位に終わる「タイヤ選択がとても難しい状況で、結果的にそれがレースを大きく左右することになりました」と岩佐歩夢はコメント。「ピットからグリッドに向かう時はスリックでしたが、すぐに雨が降り始め、グリッド上では雨が降っていましたので、スリックでは危ない状況だと判断しました」「今回チームはドライバーの意見を尊重してくれた上での選択でしたので、自分としてはレーダーや状況をミックスして、もっと深く考えるべきだったという反省はあります。レースが始まると雨は上がり、早めにドライコンディションになり、ウエットタイヤでは厳しい状況に変わりました」「また、タイヤ交換のタイミングも反省点だったと思います。ただポジションはともかく、レースでのパフォーマンスはポジティブな面もあり、ペースもよかったので、フィーチャーレースに向けて戦略や改善点を詰めて、少しでもポジションを上げることができるように臨みたいと思います」
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