アイルトン・セナのドキュメンタリー映画「アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ」が、ロンドンで開かれたBAFTA(英国アカデミー)賞で、「ドキュメンタリー賞」と「編集賞」を受賞した。プロデューサーを務めるエリック・フェルナーは「この映画は我々全員の愛情が込められており、我々も映画からその愛情を受け取りました」とコメント。
「私は決して口にしませんが、営利主義の皮肉的な言葉はこの状況でも考えられません。我々がこの映画を製作したのはアイルトンを愛していたからです。そして、皆さんは我々に愛情を返してくれました」「あまりに短い人生でしたが、フィクションよりも素晴らしい人生を悲劇的に生きたアイルトン・セナに感謝しなければなりません」脚本を担当したマニッシュ・パンディは「我々を信頼して彼の遺産を託してくれたご家族に心から感謝します」と述べた。「息子さんをあのような状況で亡くされたあと、何人もの人間が『聞いてください、物語を伝えたいのです、私たちは自分たちがとても慎重だと思っています。確実に正確に伝えたいと思っています』と述べたのですから。そのような人間を支援するのは相当の勇気が必要だったと思います。そうしてくださった彼らに感謝したています」授賞式のホスト役を務めたステファン・フライは「F1レースのことを何も知らなくても、あるいはモータースポーツにあまり関心がなくても、この映画はこれまでに見た中でも最高のドキュメンタリー作品になっていると思います」とこの映画を称賛した。アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ天才的なドライビング・テクニックと“誰よりも早く走りたい”という闘争心で、若干24歳でF1デビュー。ロータス、マクラーレン、そしてウィリアムズと名門チームを渡り歩き、瞬く間に世界の頂点へと登り詰め、3度のF1ワールド・チャンピオンに輝いたアイルトン・セナ。「アイルトン・セナ 〜音速の彼方へ」は、わずか34歳で突如この世を去ったセナの、その華々しい経歴の陰で起きていた、宿命のライバル、アラン・プロストとの確執や、FISA(国際自動車スポーツ連盟)会長の政治的圧力に苦悩する日々を、貴重な映像や証言をもとに明らかにしていく。壮絶に戦い、ピュアに生き、そして我々に限りない愛を振り注いでくれたセナの傷害を余すところなく描いた感動作。