アウディのWEC撤退は“スピードバンプ”に過ぎないと3度のル・マン24時間ウィナーであるアラン・マクニッシュは考えている。長年、アウディのメンバーだったアラン・マクニッシュは、ル・マンでの成功に加えて、2013年にはWECでタイトルを獲得。2013年末でレースから引退した後もアンバサダーの役割でアウディ・スポーツに残っている。
アウディは、今シーズン限りでWECから撤退。LMP1クラスはポルシェとトヨタのみとなり、2013年以来となる2つのマニュファクチャラーによる戦いとなる。だが、アラン・マクニッシュは、それがシリーズに大打撃を与えるとは考えていない。「アウディは18年間、耐久レースの大黒柱だった。でも、いつか終わりはやってくる」とアラン・マクニッシュは述べた。「グリッドから失うには巨大なブランドだが、WECとル・マンが2つのファクトリー(LMP1)チームだけではうまくいかないと言っている人々には同意しない」「長年、ル・マンはアウディとプジョーという2チームだったし、彼らは素晴らしい年月と戦いを生み出した」「2012年の1回目のWECの最初のエントリー起源を振り返れば、ちょうどプジョーが撤退し、トヨタがすぐに入ってきた。おそらく本来の準備はできていなかったかもしれないが、彼らはそれを機能させたし、チャンピオンシップは素晴らしかった」「WECとル・マンにとって、アウディを失うことはスピードバンプであり、ウォールや行き止まりではない。特にル・マンはもっと暗い時代を生き抜いてきた」アラン・マクニッシュは、LMP1のテクニカルレギュレーションが2020年まで延期になったことも、競争の助けになると考えている。WECは、2018年に新しい10MJのハイブリットクラスと第3のエネルギー回生システムを導入する予定だったが、それはチームに大きな開発予算を課すことになっていた。「ルールの凍結は間違いなく競争を助ける」とアラン・マクニッシュはコメント。「ハイブリッドシステムの変更は、マニュファクチャラーにとって時間とお金に関して莫大な出費となっていただろう」「それを延期することは、追加の開発のドアを開けるし、トヨタとポルシェは信じられないくらい接戦になると思う」「両方のブランドには証明するポイントがある。ポルシェは支配的であることを望んでいるが、トヨタはル・マンに全力で挑むだろう」アウディ、WEC撤退を発表