アストンマーティン・ホンダF1は、夏休み明けのF1オランダGP(ザントフォールト)で投入予定の新型パワーユニット(PU)に大きな期待を寄せている。スペイン紙『Mundo Deportivo』は、複数の海外メディアの報道をもとに、新PUによって1周あたり約0.5秒のタイム短縮が期待されていると伝えた。ハンガリーGPではエイドリアン・ニューウェイが主導した「Bスペック」マシンが大きく進歩を示し、最後尾争いから中団グループで戦えるレベルまで改善した。
フェルナンド・アロンソも次なる課題としてホンダ製PUの進化を挙げており、ザントフォールトで投入される新仕様が、チームの飛躍を左右する重要な要素となりそうだ。ホンダ新PUは「約0.5秒」の改善との見方アストンマーティンとホンダは今週水曜日、ザントフォールトでの実戦投入に先立ち、200kmまでに制限されたフィルミングデーで新PUを初めて実走テストする予定だ。タイヤはレギュレーションで定められたデモンストレーション用タイヤを使用する。ホンダF1のトラックサイド責任者である折原慎太郎は、ハンガリーGPの週末に「内部の多くの領域で大きな変更を施した」と説明しつつも、「F1に魔法は存在しない」と慎重な姿勢を崩さなかった。一部では「50馬力向上」との報道もあったが、折原はその数字を否定している。それでも海外では楽観的な見方が広がっている。『Auto Racer』は、新PUによって約35馬力向上し、ラップタイムでは約0.5秒短縮できる可能性があると報道。現在のホンダPUはライバル勢に約90馬力劣るとの見方も紹介している。また、BBCのF1記者アンドリュー・ベンソンも、サーキット特性によって変動はあるものの、平均して約0.5秒の改善が見込まれると報じた。ベンソンは「アストンマーティン内部では、現在のホンダPUはトップ勢に対して約1.5秒遅れていると評価されている」と説明。そのうえで、「今回のアップデートですべての差が埋まるわけではないが、その約3分の1を縮めることが期待されている」と伝えている。さらにアストンマーティンは、ハンガリーGPで投入した空力アップデートのデータ解析による最適化や、ザントフォールトで追加投入される開発パーツによる性能向上も見込んでおり、新PUとの相乗効果に期待を寄せている。アロンソの将来にも影響する重要なアップデートベンソンは、このホンダ製PUの進化がフェルナンド・アロンソの将来にも影響を与える可能性があると指摘している。アロンソはマクラーレン時代の2015年から2017年にホンダと苦しい時期を経験しており、今回のアップデートが本当に競争力向上につながるかを慎重に見極めたい考えだという。ベンソンは「アロンソは、ホンダが実際に進歩を示せる証拠を見たいと考えている。彼は今後の展開を見極めたうえで、自身の将来について本格的に判断することになるだろう」と伝えている。ハンガリーGPで車体性能の改善を証明したアストンマーティンにとって、ザントフォールトで投入されるホンダの新PUは、2026年シーズン後半戦の勢力図だけでなく、アロンソの将来を占う意味でも極めて重要なアップデートとなりそうだ。