アストンマーティンF1は今週末のF1ハンガリーGPで大規模アップデート版『AMR26B』を投入する。しかし、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーは、その効果について「2.5秒もの差を一気に縮めるのは奇跡に近い」と懐疑的な見方を示した。エイドリアン・ニューウェイ主導で開発されたAMR26Bには、新シャシーや新空力パッケージ、新サスペンションが投入される予定で、さらにザントフォールトではホンダの改良型パワーユニット(PU)も導入される見込みだ。
チームはポイント争いへの復帰を目標に掲げているが、シュタイナーはその実現性に疑問を投げかけている。「2.5秒短縮なら世界王者になれる」ギュンター・シュタイナーはポッドキャスト『The Red Flags』で、アストンマーティンの期待について現実的な見解を示した。「彼らが達成できる最高の結果はウィリアムズに追いつくことだと思う。それでも大きな前進だが、トップ集団までの道のりの半分に過ぎない。それ以上なら、ほとんど奇跡と言っていい」現在のアストンマーティンは、通常のサーキットではトップから約2~2.5秒遅れているとされる。チームはAMR26Bによって毎戦ポイント争いに加わることを目指しているが、シュタイナーはその目標を楽観視していない。「トップから2.5秒遅れているとして、その2.5秒を何か月で取り戻せるというのか?」「彼らは4か月かけて今回のパーツを設計し、製造した。もし本当にそれだけ改善できるなら、次のアップデートでは世界チャンピオンになっているだろう」AMR26Bは従来型アップデートとは事情が異なる一方で、今回のAMR26Bは一般的なシーズン中のアップデートとは性質が異なる。シーズン序盤のAMR26は期待を大きく下回るマシンとなり、ニューウェイは早い段階で開発を打ち切る決断を下した。その後約4か月をかけて全面的な再設計を進め、Bスペックとして投入することになった。ニューウェイ自身も、AMR26Bには新シャシー、新空力コンセプト、新サスペンションに加え、大幅な軽量化が施されることを明かしている。さらにザントフォールトではホンダの改良型PUも投入予定で、マシンのほぼすべての主要要素が刷新される。大幅改善か 再び失望かシュタイナーは2秒以上の性能向上は現実的ではないとみているが、一方で現在のAMR26はあらゆる分野に課題を抱えており、改善余地も極めて大きいとの見方もある。新シャシー、新空力、新サスペンション、軽量化、そして改良型ホンダPUという大規模な変更がどこまで効果を発揮するのか。ハンガリーGPは、アストンマーティンとホンダにとって2026年シーズン後半の行方を占う重要な試金石となりそうだ。【関連】・アストンマーティン・ホンダF1 「アップグレードでも2.5秒差を埋めるのは難しい」