アストンマーティン・ホンダF1で最高戦略責任者(CSO)を務めるアンディ・コーウェルが、2026年シーズン限りでチームを離れる見通しだとBBCが報じた。2026年からホンダとのワークス体制をスタートさせたアストンマーティンは、新レギュレーションへの対応に苦戦。開幕8戦を終えてコンストラクターズランキング最下位に低迷しており、ハンガリーGPで投入予定の大規模アップグレードが巻き返しの鍵を握る。
BBCがコーウェル退団の可能性を報道BBCのアンドリュー・ベンソンによると、アンディ・コーウェルは2026年シーズン終了後にアストンマーティンを退団する見通しだという。コーウェルは2024年にメルセデスからグループCEOとして加入し、2025年にはチーム代表に就任。しかし、その任期は1年で終了し、2026年からは最高戦略責任者(CSO)としてホンダとのパワーユニットプロジェクトを中心に担当してきた。一方、2026年からはエイドリアン・ニューウェイがマネージング・テクニカル・パートナーに加えてチーム代表も兼任。両者の間で主導権争いがあったとの報道もあり、コーウェルの配置転換はその影響だったとの見方も伝えられていた。ホンダとの連携で重要な役割コーウェルは2026年からスタートしたアストンマーティンとホンダのワークス体制を支える重要人物でもあった。CEO兼チーム代表を退いた後は最高戦略責任者として、アストンマーティンとホンダの開発連携を担当。一部では両社のコミュニケーション不足が開発の遅れにつながったとの指摘もあったが、コーウェルは両者の橋渡し役としてプロジェクトを支えてきた。ホンダ・レーシング(HRC)の角田哲史LPLは以前、コーウェルについて次のように評価している。「アンディ・コーウェルはF1界でも屈指のエンジニアであり、このパワーユニットの複雑さや難しさを深く理解しています」「彼はシルバーストーンのAMRテクノロジーキャンパスで活動するだけでなく、HRC Sakuraの施設にも頻繁に足を運んでいます」「彼の役割によって両拠点の地理的な距離が縮まり、シャシー開発とパワーユニット開発をあたかもひとつのチームで進めているかのような体制を実現しています」仮にコーウェルが退団すれば、この連携体制にも少なからず影響が及ぶ可能性がある。苦戦が続く2026年シーズン2026年のアストンマーティンは、新レギュレーション初年度で大きく出遅れた。ホンダ製パワーユニットは性能と信頼性の両面で苦戦し、さらにマシンの重量超過も重なって競争力を欠いている。開幕8戦終了時点で獲得ポイントはわずか1点にとどまり、コンストラクターズランキング最下位に沈んでいる。チームは7月のハンガリーGPで今季初となる大型アップグレードを投入する予定で、小規模な改良を積み重ねるのではなく、一度に大規模パッケージを導入する開発方針を選択した。ニューウェイ「重量削減と空力が中心」エイドリアン・ニューウェイは、ハンガリーGPで2台とも同じアップグレードを投入する計画であることを明らかにしている。「アップグレードはハンガリーで2台とも投入する予定だ」「フロントサスペンションは変更しない。リアサスペンションは小幅な改良を施す。新しいノーズを導入し、空力面は大幅に見直した。基本構造は似ているが、大規模な空力パッケージと大幅な軽量化を組み合わせた内容だ。目標は最低重量に限りなく近づけることだ」また、ライバル勢がシーズン序盤から継続的にアップグレードを投入する中、自分たちは大型パッケージ完成まで待つ判断を下したことについて、「苦しい決断だった」と認めている。コーウェル退団の報道が事実であれば、ハンガリーGPで投入される大型アップグレードの成否だけでなく、ホンダとの協力体制やチーム運営の今後にも注目が集まることになりそうだ。【関連】・ホンダF1 新PU開発でアンディ・コーウェルを重用「複雑さを理解している」
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