アストンマーティンは2026年シーズン序盤、極めて厳しいパフォーマンスに直面している。英メディア『The Race』の分析によると、新車AMR26の各種データは、かつてのマクラーレン・ホンダ期よりも低い水準にあることが明らかになった。問題は単なる不振ではない。予選ペース、決勝での完走率、車体性能、そしてパワーユニットの信頼性と、複数の要素が同時に崩れており、プロジェクト全体の基盤そのものが問われている状況だ。
予選ペースは歴史的低水準『The Race』の比較では、AMR26は予選においてトップから平均4.05秒遅れている。これは2015年から2017年のマクラーレン・ホンダ期と比較しても悪い数値であり、当時のマシンはどの年も平均3秒以内に収まっていた。さらにグリッドポジションも深刻で、当時のマクラーレンが12番手から16番手付近で戦えていたのに対し、アストンマーティンは18番手から19番手が定位置となっている。完走率の低さが致命的な課題決勝での信頼性も深刻だ。ここまでアストンマーティンが走破したレース距離は全体の62.67%にとどまっている。これはマクラーレン・ホンダ期で最も苦しかった2016年の約73%をも下回る数字であり、AMR26はそもそもレースを完走すること自体が大きなハードルになっている。日本GPではフェルナンド・アロンソが大きくパフォーマンスを落としながらも完走したが、それ以外ではトラブルが続出している。アロンソは巻き返しに期待フェルナンド・アロンソは、現状の厳しさを認めつつも、シーズン後半に向けた改善の可能性を強調している。「彼らが最後尾からトップに立つまで変わったのを見てきた。おそらく楽観的すぎるかもしれないが、それが理想のシナリオだ」「シーズンは長いし、問題を特定して解決できれば、後半にはもっといい位置に行ける時間はある。我々はそのために取り組んでいる」エンジンだけでは説明できない低迷今回の低迷は、パワーユニットだけの問題ではないと見られている。ホンダの信頼性改善は今後の焦点となるが、それだけで状況が好転するとは限らない。空力性能や重量面にも課題があり、マシン全体としての完成度に疑問が残る状況だ。シャシー側も問題を認めるマイク・クラックは、シャシー側にも明確な責任があることを認めている。「シャシーの観点から正直でなければならないし、そこには我々の責任もある。我々は高速コーナーで良くないし、重量制限にも達していない。それを解決できれば、一歩前進できる。同時に、ホンダも望んでいる位置にはいない。まだやるべき仕事がたくさんある」構造的な問題が露呈したAMR26AMR26の問題は単一要因ではなく、複数の弱点が同時に露呈している点にある。予選での遅れ、完走率の低さ、重量超過、高速コーナーでの弱さ、そしてパワーユニットの信頼性。これらが重なった結果、マシンは競争力を大きく欠いている。マクラーレン・ホンダ期と比較しても厳しい数値が並ぶ現状は、単なる序盤の不振ではなく、プロジェクト全体の再構築が必要な段階にあることを示している。