2026年F1シーズン開幕を目前に控えるなか、アストンマーティンの苦しい状況について、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが皮肉混じりの見解を示した。巨額投資でチャンピオンチーム構築を目指してきたローレンス・ストロールのプロジェクトについて、エクレストンは「同情する」と語っている。2026年F1開幕戦オーストラリアGPを前に、アストンマーティンは厳しいプレシーズンテストを経験した。
エイドリアン・ニューウェイが設計し、ホンダのワークスパワーユニットを搭載する新車AMR26には大きな期待が寄せられていたが、テストでは十分なパフォーマンスを示すことができなかった。バルセロナとバーレーンで行われたテストでは、アストンマーティンの走行は9日間でわずか約400周にとどまり、パドックではホンダのパワーユニットがライバル勢より大きく遅れているとの声も上がっている。エクレストン「F1タイトルはお金では買えない」こうした状況を見守っているのが、長年F1の商業面を統括してきたバーニー・エクレストンだ。現在95歳のエクレストンは、億万長者が巨額投資で成功を目指す姿をこれまで数多く見てきたとし、ローレンス・ストロールの挑戦について皮肉を込めて語った。「F1のワールドチャンピオンタイトルは買うことはできない」とエクレストンは述べた。「すべてがうまく噛み合わなければ、成功を追い続けて人生を費やすことになる。だから私はローレンス・ストロールに同情している」フェラーリを例に挙げた“タイトルの難しさ”エクレストンはまた、資金力だけでは成功できない例としてフェラーリを引き合いに出した。F1で最も有名なブランドであっても、長年タイトル争いから遠ざかっている現実があると指摘した。「タイトル争いのパズルには常に欠けているピースがある。その最も分かりやすい例がフェラーリだ」「彼らはほぼ20年もの間、その欠けたピースを探し続けている。最高の条件、ドライバー、そして資金を持っていてもだ」“スーパー体制”でも埋まらない最後のピースローレンス・ストロールは近年、巨額投資によってアストンマーティンの体制強化を進めてきた。シルバーストンの最新施設、エイドリアン・ニューウェイの加入、そしてホンダとのワークス契約など、F1タイトル獲得に向けた布陣は整えられている。しかしエクレストンが示唆するように、F1では資金や設備、トップエンジニアをそろえるだけでは成功は保証されない。タイトルを決定づける「最後のピース」は、しばしば最も手に入れるのが難しい要素だからだ。2026年シーズン開幕を目前に、ローレンス・ストロールの壮大なプロジェクトは、理想と現実のギャップに直面している。巨額投資で築かれたアストンマーティンF1が、この“最後のピース”を見つけることができるのかが注目される。
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