2026年からホンダF1とのワークスパートナーシップを開始するアストンマーティンF1は、レッドブルが提唱する2026年F1エンジンルールの微調整に否定的だ。2026年F1エンジンレギュレーションは、内燃エンジンと電気モーターの出力を約50%ずつに分割する内容で、昨年8月に承認され、6社のメーカーが契約を結んだ。これは2008年以来最多のF1メーカー数となる。
新しいエンジンレギュレーションは、フェラーリ、メルセデス、アルピーヌ(ルノー)に加え、新ルールによってアウディがワークスチームとして参加し、フォードはレッドブル・パワートレインズと契約を結び、ホンダがアストンマーティンとの新F1プロジェクトに取り組む一因となった。しかし、2026年のパッケージを完成させるためのシャシー側のルールはまだ決定されていない。シャシー側では、可能であればマシンを軽量化し、ストレートでウィングレベルを変更できるようにアクティブ・エアロダイナミクスを導入することを意図している。レッドブルは電気と内燃の出力が50対50であることに懸念を示し、重量増と可変空力デバイスの回避、そして、電気出力の低減を望んでいる。また、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、ドライバーがラップの途中でバッテリーを使い果たしてしまったり、回生のためにストレートでシフトダウンするような型破りな行動をとらざるを得なくなったりするリスクについて懸念が浮上しているとし、5~10%の変動だけで「大きな影響」を及ぼす可能性があると主張している。F1イギリスGPのFIAチーム代表者記者会見に出席したアストンマーティンF1のチーム代表マイク・クラックには、ホンダからの懸念材料や開発状況、そして、ルール変更についての質問がなされた。「今になってこのようなコメントが出るのは興味深い」とマイク・クラックは語った。「ワーキンググループはすでに1年以上前から取り組んでいると思う。慎重であるべきだと思う。26年に制定されたレギュレーションの中には、今回のホンダや他の企業が戻ってくるきっかけとなったものもある」「したがって、少し後になって、もう一度見直してみようと言って、今更それを薄めることはできない」「全体として、チームとしてFIAやF1と協力し、異なるエネルギーをより均等に配分しながら、新しいタスク、新しいレギュレーションに対する最善の解決策を見つけることが重要だと思う。時間が解決してくれるだろう。木曜日にもワーキンググループの会議があったようだし、適切なものが見つかると確信している」記者会見にはメルセデスのカスタマーであるマクラーレンのザク・ブラウンとウィリアムズのジェームス・ボウルズも参加した。メルセデスは、レッドブルの提唱するr電力比率の変更には否定的な姿勢をみせている。ザク・ブラウンは「最終的には心配ない。F1のみんなは非常に賢いから、最終的なレギュレーションがどうであれ、彼らが解決してくれるだろう」とコメント。「我々にはメルセデス・ベンツという素晴らしいパートナーがおり、彼らはこのスポーツで素晴らしい歴史を築いてきた。もちろん、レギュレーションが目的に合っていることを確認することに我々は関心を持っていますが、パワーユニットだけでなく、シャシー面でもそうなると確信しているし、まだ作業は進行中だ」ジェームス・ボウルズも「よくまとまっていると思う」と語った。「マイクが言ったように、木曜日にはTACが開かれ、活発な議論が行われている。そして我々は解決策にたどり着くだろう」「持続可能な燃料に移行し、規定のエンジンフォーミュラに移行する。あとはショーにふさわしいパッケージを作るだけだ。だが、 その方向性は、我々が協力し合うことだ」
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