テキサス州がサーキット・オブ・ジ・アメリカズへ支払っている助成金を約20%カットすることを発表。F1アメリカGPの未来が疑わしくなってきた。F1アメリカGPを開催するオースティンは、2012年、2013年、2014年に、テキサスのメジャーイベント信託ファンドから1年につき2,500万ドル(約30億8,000万円)の助成金を受け取っていた。だが、今年はその金額が1,950万ドル(約24億円)に減額されることになった。
支払いはレースがテキサスにもたらす経済活動に基づいて算出されているが、9月にファンドの管理がレースの開催契約を結んだ州財務責任者のスーザン・コームズから知事のグレッグ・アボットのオフィスに移行された。知事のオフィスは、サーキットに支払われる金額を決めるために方式が変更になったとし、その結果として助成金が550万ドル(約6億8,000万円)カットされたと Austin American-Statesman に説明した。これはレース主催者にとっては破滅的な出来事だ。今年のレースは豪雨に見舞われ、観客数も売店の売り上げも低調に終わった。同紙に対し、サーキット責任者のボビー・イプシュタインは「端的に言えば、我々はおしまいだ」と語った。サーキット・オブ・ジ・アメリカズにとって、助成金のカットは寝耳に水だったようで、ボビー・イプシュタインは“背信行為”だと表現した。「背筋が凍ったよ。こんなことは誰も予見できなかった。大問題なのは『レースが再び戻ってくることはあるのか?』ということだ」とボビー・イプシュタインは述べた。サーキット・オブ・ジ・アメリカズの広報担当デイブ・ショウは「すべての設備がその契約に基づいて建築された。今になって計算が変わったというなら、契約条件そのものを変えたも同然だ」 バーニー・エクレストンも、契約が2,500万ドルの支払いに基づいて結ばれたものだと認め、減額されればレースの存続も危ういと考えている。 「それが変更されるとなれば、オースティンでレースを続けるのは難しくなるだろう」とバーニー・エクレストンは述べた。 レースは現在、10年契約の4年目を終えたところだが、彼らが来年のレース認可料をバーニー・エクレストンに払えなければ、消滅したF1レースリストの仲間入りをすることになるだろう。バーニー・エクレストンは今年のグランプリ後にアメリカ国内でのレース数を増やすことに言及したばかりだった。
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