アルピーヌF1チームは、2026年シーズンにピエール・ガスリーのチームメイトを誰にするか、数戦後に決定を下す見通しであることを示唆した。今季の開幕戦ではジャック・ドゥーハンがステアリングを握ったが、マイアミGP後にフランコ・コラピントへ交代。その後、コラピントはまだ翌年の正式契約を得ておらず、現在ポール・アロンとのシート争いに直面している。
シーズン序盤、コラピントはガスリーとの比較で苦戦を強いられ、来季の去就に不安が広がった。しかし、アルピーヌのマネージングディレクターであるスティーブ・ニールセンは、コラピントが加入後に見せた進歩を高く評価している。「F2から上がってきたドライバーにとって、F1は誰にとっても難しい環境だ」とニールセンはRacingNews365などのメディアに語った。「昨年もF2出身のドライバーが5人デビューした。フランコも最初は苦しいスタートを切ったが、今は落ち着いてきている。直近2〜3戦ではピエールと互角の走りを見せている。それは非常に良い兆候だ」ニールセンは、チームが今後の数戦でコラピントのパフォーマンスを注視しながら最終判断を下すと説明した。「この上り坂がどこまで続くかは分からない」と彼は続けた。「できればこの調子を維持してほしい。そして我々は、フランコや他の候補者を含め、最終的な判断を下す時期が来たら決める。だが、それはまだ数戦先の話だ」アルピーヌの戦略的視点:育成から即戦力への見極めアルピーヌは、若手育成とチーム競争力の両立という難題に直面している。ジャック・ドゥーハン、フランコ・コラピント、ポール・アロンと、いずれもアルピーヌ育成プログラムを通じてF1に近づいた存在だが、限られた1つのシートを巡る競争は熾烈だ。ニールセンの発言からは、チームが「早熟な成功」よりも「中長期的な成熟」を重視していることが伺える。特にコラピントは、初期の苦戦から着実にガスリーとの差を縮めており、このトレンドを維持できるかが鍵となる。一方で、ポール・アロンはF2で安定した速さを見せており、アルピーヌとしては2026年の開発体制やチームバランスも踏まえて判断する必要がある。決定が「数戦後」に持ち越されたことは、チームが冷静にデータを積み重ねて見極めを行う姿勢の表れだ。Source: RacingNews365
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