アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、2021年から導入される空力開発ハンディキャップを備えたパフォーマンスバランスシステムの導入を支持。“より緊密なレース”が見られるようになると考えている。数年前までは空力開発の量は無制限だった。一部のF1チームは24時間年中無休で風洞でスケールモデルを走らせることができた。複数の風洞を稼働させているチームさえいたほどだ。
風洞での開発は、F1チームが0.1秒を獲得するのに役立ったが、非常に高額な費用がかかった。そのため、近年は、風洞に制限が導入され、今年までF1チームは風洞での走行が週に65回に制限されていた。先週、F1は全チームの戦闘力を平準化することを目標に、2021年からはコスト削減のために風洞の走行回数が30%以上削減~週あたりわずか40回の走行をデフォルトの許容量とそ、さらにコンストラクターズ選手権のポジションに基づいたパフォマンスバランスシステムを導入することが同意された。このシステムにより、2020年に最下位で終えたチームは次シーズン前半にこれらの制限の112.5%(週あたり45回)が許可され、チャンピオンチームは90%(週あたり36回)とハンディキャップがつけられる。スライディングスケールの空力テストルールは、小規模チームが上位チームのレベルに到達できるようにすることを目的としており、アルファタウリ・ホンダ・F1のチーム代表であるフランツ・トストはその信者だ」フランツ・トストは「ATRシステム(空力テスト期間/Aerodynamic Testing Periods)をサポートしている。マシン間のパフォーマンスのバランスが生み出されるだろう。まさに私たちが達成したいことだ。その結果、よりオーバーテイクの多い緊密なレースが見られるだろう」この制限により、すべてのF1チームは、風洞実験とCFDテストのすべての項目を最大化しようとすることになる。これにより、予算上限が導入されても、空力部門に比重が置かれる可能性があるが、フランツ・トストはサイズは重要ではないと考えている。「人数は決定的なものではない。もっと重要なのは、創造性と効率性だ」とフランツ・トストは語る。「小さなアドバンテージを得るためには、細部すべてにさらに注意を払う必要がある」新しい技術規制は2022年に導入され、次世代のF1マシンはこれらの規則に基づいて設計および開発される。フランツ・トストは「スターティンググリッド上のすべてのマシンがより拮抗することになるだろう」と予測した。