F1ベルギーGPのスプリントシュートアウトで、ランス・ストロールのクラッシュでフェルナンド・アロンソがSQ3進出の可能性を失い、アストンマーティンF1チームのスリックタイヤのギャンブルは裏目に出た。序盤の大雨からコースが乾いていったため、スリックタイヤでタイムアップを狙おうと、アストンマーティンはストロールをピットインさせてミディアムタイヤに履き替えた。
しかし、その代償は大きく、ターン9という名もないコーナーでグリップを失ったストロールはバリアに激しくクラッシュした。このアクシデントに先立ち、ストロールはスリックタイヤに履き替えるには 「早すぎた」と無線で語っていたが、その後、自分がそのギャンブルに乗り出したことを明かし、別の日にはそのギャンブルが見事に報われていたかもしれないと語った。「スリックタイヤを履こうとしたけど、まだ早すぎた。すごく濡れていたからね。そう、残念ながらうまくいかなかったんだ」とストロールは語った。「僕たちはとにかくやってみることに決めた。このコンディションではいつもトリッキーだし、ちょっと早すぎた」「トラックがどれくらい乾くのか、ある意味で判断するのは難しい。そういったことのひとつだ」土曜日の午後に行われるスプリントレースに向けて14番手につけたストロールは、何が起こり得るかについて危険を冒さなかった。「何ができるか考えてみよう」とストロールは語った。「14番手からのスタートは難しいだろうけど、チャンスはまだある」このクラッシュでストロールだけでなく、アロンソも走行を終えている。赤旗が提示された時点でアウトラップ中だったアロンソは、残り29秒というところでFIAからセッション再開の見送りが発表された。金曜日の予選で悔しい思いをしたアロンソは、42歳の誕生日ということもあり、少しでも順位を上げたいところだったが、15番グリッドから午後のスプリントをスタートすることになった。「1周もスタートしていなかったから、僕たちにとってはセッションではなかった」とアロンソは振り返った。ストロールが試みたようなドライタイヤでの周回を試みるのは時期尚早だったかと尋ねられたアロンソは、チームメイトを非難することはしなかった。「分かたない」とアロンソは言った。「明らかに難しいコンディションだし、いくつかの決断を下す必要がある。Q2ではリスキーな面もあったし、僕はガレージを出るのがとても遅く、ランスはドライタイヤを試した」「うまくいけばすべてがうまくいく。うまくいかなければミスがある。誰も水晶玉を持っていない」しかし、アロンソは、15番グリッドからのスプリントで何が可能だと考えているのかを総括するように、自分の運命がレースで好転することはないと確信しているようだ。「何もない。何もない」ストロールのクラッシュで代償を払うことになった他のドライバーはウィリアムズの2人とアルファタウリのダニエル・リカルドだった。