角田裕毅が、今週末の2025年F1カナダGPでキャリア通算100戦目のグランプリを迎える。2021年の開幕戦バーレーンGPでデビューして以来、紆余曲折を経ながらも着実にステップアップを続けてきた角田は、節目のレースを前に心境を語った。前戦スペインGPでは厳しい週末を過ごしたが、角田は「常に何かを学んでいる」と前向きな姿勢を崩さない。
レース間のテスト走行では2026年仕様タイヤの試用も行っており、今大会に向けてはリセットされた気持ちで臨んでいる。記憶に残るレースと新たなベストリザルトを目指し、100戦目のスタートラインに立つ。スペインでは少し難しい週末になりましたが、そこから学んだことはありましたか?それから、その間にテストにも参加していましたよね?カナダに来るにあたって、今はどんな気持ちですか?ええ、クルマに乗っている時はいつも何かを学んでいます。バルセロナでは、そこそこの周回数をこなせましたし、RB19とRB21の比較がしっかりできたのは良かったです。特に同じサーキットで両方のクルマをドライブできたのは貴重でしたし、2026年仕様のタイヤのテストもできました。いろいろなフィードバックが得られたのと同時に、学びもたくさんありました。バルセロナではタフな週末でしたけど、もう忘れてリセットしました。あまり気にしすぎずに前向きに考えています。F1での100戦目、おめでとうございます。これは大きな節目ですね。昨年のブラジルGPでは予選3位という素晴らしい結果でした。ふと、ベストレースリザルトは?と思って調べたら、それはアブダビ2021の4位でしたね。そうですね、あのレースは特別でした。ただ、あまり知られていないかもしれません。あのときは一時的にP1やP2を走っていたので、良いショーだったとは思います。でも、そろそろまたいい結果を出したいですね。新しい記録を作りたいという気持ちがあります。正直に言うと、『自己最高が4位』って言われ続けるのにはちょっと飽きてきました。だから“僕の最高順位はこれとこれ”って言えるようにしたいですね。チーム無線で叫んだこともありました。今年は思うようにいかない場面もありますが、そういう中でどうやって冷静さを保っているのでしょうか?正直、そんなに“がっかりしている”という気持ちはないんです。今の状況は理解できているつもりですし、ベストを尽くすことが一番大切だと思っています。もし身体に不調があったり、メンタル的にきつかったりして100%の力を出せなかったら、きっと何かしらの言い訳をしたくなると思います。でも、レッドブル・レーシングでのレースでは、毎戦ちゃんと良い状態で走れているという自信があります。バルセロナでは確かに今季で一番厳しくて、本当に良くないレースでした。でも、それでも“今の自分のコンディションと自信の中で100%の力を出せた”という意味では、忘れられないレースでもあります。こういうのは慣れなんですよね。いつまでも前のレースのことを考えてはいられないし、次のレースのことや、どうすればもっと良くできるか、前回からどう改善するかを考えていくことが大事です。そのマインドセットは、だいたいレースが終わって3~4日後には自然と切り替わっています。
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