ニック・デ・フリースはスクーデリア・アルファタウリを解雇されたが、チームメイトの角田裕毅は、デ・フリースが世間で認識されているよりも優れいたパフォーマンスを見せていたと信じていた。スクーデリア・アルファタウリは7月11日(火)、10レースを終えてノーポイントだったニック・デ・フリースを解雇し、レッドブル・レーシングからサードドライバーのダニエル・リカルドを“レンタル”で獲得し、次戦F1ハンガリーGPから起用することを発表した。
昨年のモンツァでスーパーサブとしてウィリアムズのマシンを操り、9位入賞を果たしたデ・フリースは、F2およびフォーミュラEチャンピオンという経験によって、スクーデリア・アルファタウリのリードドライバーとしての活躍が期待されていた。アルファタウリAT04が今年のグリッドで最悪のクルマの1台であることは間違いないが、デ・フリーズのパフォーマンスは、定期的にクルマをグリッドの上位に引っ張り上げてきたチームメイトの角田裕毅のパフォーマンスと比較すると、さらに悪いように見えた。角田裕毅は、デ・フリースに対する世間の認識は公平ではなく、多くの人が思っているよりもうまくやっていると感じていると語っていた。「彼はマシンを速くする方法や、マシンが望むセットアップを非常に早く理解しました」と角田裕毅はPlanetF1.comに語った。「彼がチームにフィードバックを与える方法は非常に素晴らしいです」「外から見ると彼は苦しんでいるように見えますが、僕はそれほど苦しんでいるとは思っていません」「おそらく彼には少し時間が必要なだけで、レースでのペースは問題ありません。各コンパウンドでどのように異なるドライビングをするのか、そのようなことをもっと経験する必要があるだけだと思います」F1での経験が比較的少ないとはいえ、デ・フリースはモータースポーツで多くの時間を過ごしてきた。F2とフォーミュラEのチャンピオンに加え、アルファタウリに加入するまでの2年間はメルセデスのリザーブ兼テストドライバーを務めていた。その経験があるからこそ、角田はデ・フリースにクルマの性能を引き出す方法を教える必要がないと考えていた。「わざわざ僕が教えるようなことはありません。彼は十分な経験を積んでいますからね。彼は過去に何度も優勝しているし、もう若くはないです」「だから、彼が僕のアドバイスを必要としているとは思いません。最終的には各ドライバーには自分自身を改善する独自の方法があって、僕たちはそうする必要があります」デ・フリースは、経験豊富なピエール・ガスリーの影に隠れて1年目に苦戦した角田裕毅とそれほど似ていない。しかし、角田は、ガスリーのアドバイスは求めず、自分のドライビングに集中したと語った。「ピエールから直接の提案やアドバイスはありませんでしたし、自分のペースを上げて改善する独自の方法を見つけました」と角田裕毅は語った。「いずれにしても彼(デ・フリーズ)は自然に改善すると思います。向上したいなら一生懸命働かなければなりません、そして、それは僕がしていることでもあります」
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