フェラーリは、F1マレーシアGP 予選Q1でエンジンが故障して最後尾スタートが決まっていたセバスチャン・ベッテルのマシンに新しいパワーユニットコンポーネントを導入した。チャンピオンシップリーダーのルイス・ハミルトンに28ポイント差をつけられているセバスチャン・ベッテルは、予選Q1でターボを失いタイムを記録することができなかった。
セバスチャン・ベッテルのエンジンはフリー走行3回目でも不具合に見舞われ、フェラーリは予防措置として新品のエンジンを搭載しており、予選での故障の原因はまだ掴めていない。ルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得したのに対し、セバスチャン・ベッテルは最後尾スタートだったたえ、フェラーリはグリッドペナルティを受けて多くのコンポーネントをプールする機会に利用することにした。セバスチャン・ベッテルは予選後、コンポーネント導入について「意味のあることだと思う。どうするか確認するつもりだ」と記者団に述べていた。セバスチャン・ベッテルがどれくらい多くのコンポーネントが導入したかは、日曜日の午後にFIAによって発表される予定となっている。予選にむけて、セバスチャン・ベッテルは4基目のアップグレード版エンジンを導入。ターボチャージャーは、F1スペインGPから4基目のものを使用している。また、コントロールエレクトロニクスもすでに投入されており、MGU-HとMGU-K、エネルギーストアはそれぞれ3基目となっている。F1レギュレーションでは、各ドライバーあたり4基のエンジンを使用することができる。そして、パワーユニットを構成する6つのコンポーネントのどれかひとつが5基目に達した時点で10グリッド降格ペナルティが課せられ、2つ目以降のコンポーネントは5グリッド降格となる。セバスチャン・ベッテルは、エンジンが故障するまでプラクティスでは有望なペースを示しており、F1マレーシアGPではダメージを最小限に抑える結果まで挽回できると自信をみせている。「上位グループまで戻れると思う。数字は考えていないけど、何が起こるかわからない。それが僕たちがレースをしている理由だ」とセバスチャン・ベッテルはコメント。「確実にベストを尽くせるようにしたい。僕たちは最大限を引き出す必要がある。ここでのレース、コンディションは何が起こるかわからない。僕はオープンだ」「僕は運は信じない。僕たちは今日何が起こったのかをしっかりと理解する必要がある。レースは明日だし、幸いにも今日起こってくれた。僕たちはタイヤをセーブできたし、戦略を選べる」「セーフティカーがいいタイミングで出れば、どうなるかわからない。まだシミュレーションは見ていないけど、スピード的には上位グループに戻れるはずだし、どれくらいできるか見てみるつもりだ」