2025年F1サンパウロGPの予選でマックス・フェルスタッペンがまさかのQ1敗退を喫し、タイトル争いに終止符が打たれたことを自ら認めた。レッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコも同調し、チームの不振を「完全な災難」と評している。フェルスタッペンはこの日、Q1で16番手に終わり、チームメイトの角田裕毅(19番手)とともに序盤で姿を消した。インテルラゴスでのレッドブルはペース不足に苦しみ、フェルスタッペンはスプリントでも4位止まり。首位ランド・ノリスとの差はドライバーズ選手権で39ポイントに広が...
「これで終わりだ」──フェルスタッペンが語ったタイトルへの現実フェルスタッペンは予選後、Sky Sports F1のインタビューでタイトル争いの可能性について問われ、「もう忘れたほうがいい」と吐き捨てるように答えた。「もちろんだ。僕らがこの位置からスタートするようでは、もう無理だ。こうしたパフォーマンスをしている限り、忘れたほうがいい」とフェルスタッペンは語り、ブラジルでの週末全体を「とても厳しいものだった」と表現した。彼は昨年のインテルラゴスでP17から優勝を飾った“奇跡”を再現できる可能性を否定し、セットアップ変更が裏目に出たと認めた。「マシンが週末を通してまったく機能していない」とも述べ、チーム全体の問題を示唆した。ヘルムート・マルコも同調「ダメージはすでに大きい」レッドブルのヘルムート・マルコも、フェルスタッペンと同じ見解を示した。F1 Insiderに対し、マルコは「この予選は完全なディザスター(惨事)だった」と述べ、チームの現状に落胆を隠さなかった。「なぜ2台ともこんなに早く敗退したのか、我々は突き止めなければならない。しかし、ダメージはすでに大きい」と語り、タイトルへの希望が消えつつあることを認めた。「世界選手権のチャンスは大きく後退した」とも明言している。さらに元F1ドライバーのラルフ・シューマッハもSkyドイツで「マックスのチャンピオンシップは終わった。明日、奇跡が起こらない限り」と断言し、パドック内でも悲観論が支配的だ。タイトル争いに暗雲、レッドブルの後退が鮮明に今季のフェルスタッペンは、序盤戦の圧倒的な強さから一転、ここ数戦でパフォーマンスの不安定さが目立っている。メキシコGP前には「運が悪くならない限り、5度目のタイトルは取れる」と自信を見せていたが、ブラジルでその楽観は完全に崩れた。角田裕毅を含むチーム全体の不振は、セットアップ変更や新しい空力構成の影響とみられる。フェルスタッペンが「全体のバランスを失った」と評したように、RB21は予選でまったく手に負えない状態に陥った。レッドブルに必要なのは“原因の特定”と“再構築”マルコの言葉どおり、レッドブルは今や「どこで間違えたのか」を突き止める段階にある。フェルスタッペンが早々にタイトルを諦める発言をしたのは異例であり、それだけ現状が深刻であることを物語っている。インテルラゴスでの惨敗は、単なるセットアップミスに留まらず、シーズン終盤のチーム力低下を象徴する出来事となった。39ポイント差を逆転するには、もはや“奇跡”が必要とされている。
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