笹原右京が、ベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されたフォーミュラ・ルノー2.0 NEC(FR2.0 NEC)第4 大会を振り返った。ARTジュニアチーム所属の笹原右京は、23日の練習走行では車両の不具合もあり、1回目は7番手で2回目は僅か3 周しか走れず14 番手に留まった。しかし、24 日午前に実施された予選ではテクニカル区間での奮闘が奏功し、1 回目はレース1決勝の4 番グリッド、2 回目はレース2決勝の5番グリッドをそれぞれ獲得した。
24日午後のレース1決勝、4 番グリッドの笹原右京はスタートで3番手のドライバーに急接近して表彰台に立てる手応えを得た。しかし、2周目に入ると高速域のスピードの伸びが足りないと感じ、実際にレース序盤にはランキングトップのドライバーにあっさりと抜かれて5 番手へ後退した。しかも、周回ごとに車高が下がるクルマの不具合でフロアの前端を擦り始めて抵抗となり、もともと伸びない高速域のスピードがさらに犠牲となった。それでも数周は4番手に食らいつき、レース中盤から終盤にかけては背後からの追撃にさらされるもしのぎきって5 位を手にした。25日午前のレース2決勝は、土砂降りと小雨を繰り返す悪天候もあり規定の2 分間から22分間へ競技時間が短縮されただけでなく、セーフティカーの先導で始った。しかし、雨脚はまったく弱まる気配を見せず、4周目途中に赤旗が掲示されてそのままレース終了、5番グリッドの笹原右京は戦う機会を得られず5位でチェッカードフラッグを受けた。笹原右京「練習走行でいきなりクルマに不具合が見つかり、そこでの走り込み不足に翻弄される形で週末は始まりました。予選でのクルマの調子は本来の50〜60%でしかありませんでしたが、テクニカル区間でタイムを削り取って4番手と5番手を手にしました。レース1 決勝は序盤からクルマの調子に不安を覚えていて、とりあえずチェッカードフラッグを受けることが最優先の目標となり、どうにか5位を守りきりました。いつリタイアしてもおかしくない状況で、問題がモノコックにあるのか、ダンパーにあるのか、原因がつかめていないだけに先が見えませんでした。レース2決勝は僕が大好きな恵みの雨となりましたが、あまりに酷い雨でセーフティカースタート/セーフティーカーチェッカーとなり、まったく戦う機会を与えられないまま終わってしまいました。僕が大好きなスパフランコルシャン、しかしその週末はクルマのトラブルが続いてまともに走れず、フラストレーションが溜まる一方でした。でも、苦しい中で2レースともトップ5に食い込み、ドライバーとしてやるべきことは100%やり遂げたと信じています。オランダ・アッセンで開催される次のレースには、トラブルのないクルマを持ち込んで、自分たちがこれまでに作り上げたセットアップの威力を試したいと思います。今後もご支援とご声援をよろしくお願いいたします」