10月6日(金)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・スペインの競技初日デイ1がスペインのサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合8位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合10位につけた。なお、SS5終了時点で総合7位だったヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)は、トラブルによりリタイアとなった。
ラリー・スペインのデイ1は、サービスパークが置かれるサロウの東北エリアでグラベルを中心とする6本のSSが行なわれた。午前中のSSでは3台とも思うようにペースが上がらなかったが、日中のサービスでセッティングを変更したところスピードアップに成功。ラトバラはSS4でベストタイムを記録した。しかし、SS5でクルマの下まわりを強くヒットし、その結果潤滑系が破損。競技続行不可能となり、クルマを精査した末にチームはリタイアを決断した。ラトバラにとっては残念な結果になってしまったが、ハンニネン、ラッピの2名は、明日からのターマックSSで巻き返しを図る。競技2日目となる10月7日(土)のデイ2は、1日を通してターマックのコースを走行する。SSはサロウの東北エリアに展開し、3本のステージを各2回走行。そして1日の最後にはサロウの海岸近くで全長2.24kmのショートステージが行われる。SSの数は全部で7本、計121.86km。リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は477.06kmとなる。トミ・マキネン(チーム代表)午前中のSSで我々のドライバーはトラクション不足に悩まされましたが、日中のサービスでいくつかセッティング変更を施したことで状況はかなり改善されました。ヤリ-マティは午後のSSでベストタイムを記録し、良い方向に向かったと思ったのですが、厳しい結果となってしまいました。ヤリ-マティは明日からのターマックSSにとても自信を持っていたので残念です。しかし、これがモータースポーツというものです。明日からのターマックSSで、ユホとエサペッカが良い走りをしてくれることを期待しています。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)午前中はクルマのオーバーステアが強く苦労しましたが、サービスでセッティングを変更したところ良い方向に向かい、SS4ではベストタイムを記録することができました。SS5ではいくつかミスをしてしまい、その後オイルが漏れていることに気づきました。そしてSS6を前にエンジンが止まり、始動できなくなりました。現時点でどのようなダメージを負ったのかは不明ですが、再出走できずとても残念です。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)デイ1は期待していたほど良い1日にはなりませんでした。十分な自信を持てず、何度か躊躇してしまいましたが、その結果タイムを失い上位の選手と差が開いてしまったのです。路面のグリップが変わる時にリズムをつかめず、かなり苦労しました。しかし、明日は素晴らしいターマックステージが待っているので楽しみです。良い走りをできるように頑張りたいと思います。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)午前中はクルマのバランスに満足していましたが、最後のSSでブレーキがオーバーヒートし、フィニッシュに向けて制動力が落ちていってしまいました。日中のサービスでサスペンションに変更を加えたところ、路面がスムーズな午後最初のSSでは良いタイムを記録することができました。しかし、午後の最後のSSではダンパーのセッティングが合わずとても苦労しました。今日はあまりうまく行かない1日でしたが、同じステージを午前と午後で2回走ることができたのは良い経験となりました。明日のターマックSSは誰にとっても新たなるスタートとなるので、気持ちを切り替えて臨みたいと思います。関連:【WRC】 ラリー・スペイン 初日:アンドレアス・ミケルセンが首位
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