4月8日(土)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技2日目となるデイ2がコルシカ島の北部で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が、総合4位に順位を上げた。また、前日のリタイア後クルマを修復し、ラリー2規定 に基づいて再出走を果たしたユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)は、総合34位につけている。
前日のデイ1でクルマのセッティングとドライビングのアジャストに苦労したラトバラは、デイ2を走行するにあたりセッティングを少し変えてコースに向かった。設定された4本のSSのうち、最初のSS5こそ8番手タイムに留まったが、SS6では6番手タイムをマーク。午前中の2本のSSを走り終えバスティアのサービスパークへと戻ったラトバラは、エンジニアと相談のうえ、さらなるセッティング変更を施したところヤリスWRCのハンドリングは好転。ラトバラはSS5の再走ステージとなるSS7で2番手タイムを記録し、SS6の再走ステージとなるSS8を3番手タイムで走行するなど、午後の再走ステージではペースを大幅に上げることに成功した。その結果ラトバラは、上位を走行していた選手の脱落もあり、デイ1よりもふたつ順位を上げ、総合4位でデイ2を走りきった。また、ラリー2規定で再出走を果たしたハンニネンも午前中のSS5で2番手タイムを、SS6で3番手タイムを記録。ヤリスWRCは、デイ1よりも狭くツイスティなデイ2のSSで、上位を競えるスピードを示した。 競技最終日となる4月9日(日)のデイ3のSSはわずか2本。しかし1本目のSS9は今大会最長となる全長53.78kmのウルトラロングステージ。そしてSS10は10.42kmと距離は短いが、トップ5タイムを記録した選手にボーナスのドライバーズポイントが与えられるパワーステージに指定されている。2本のSSの合計距離は64.20km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は211.92km。競技終了後、島の南部ポルト・ヴェッキオのマリーナで午後1時30分より表彰式が予定されている。 トミ・マキネン(チーム代表) ラリーのこのタイミングでセットアップに変更を加えるのはかなり危険だったかもしれません。しかし、我々は色々な事を試し、学ぶためにこのラリーに来ているのです。まず午前中にユホのクルマでいくつかの事を試したところ、良い手応えを得られました。そこで午後はヤリ-マティのクルマにも似たような変更を施しました。我々の目的はアンダーステアを抑え、ドライバーに自信を与え、フロントタイヤの性能を最大限に引き出す事でした。これまでの経験を生かしてうまく改善する事ができたと思いますし、チームとドライバーは素晴らしい仕事をしてくれました。 非常にトリッキーだった今日のステージでの、彼らのパフォーマンスをとても誇りに思います。 ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC#10号車) 日中のサービスで実施したいくつかのセッティング変更により、クルマは大きく変わりました。そのため午後の2本のSSでは運転がとても楽しく感じられ、思い切り攻めることができたので良い気分でした。午後の再走ステージは、道に泥や砂利がかき出されていたため注意深く走る必要がありましたが、それでも午前中よりもクルマが良くなっていたので自信を持って走る事ができました。また、午前中のSSではあまりフィーリングが良くなかったブレーキングに関しても、改善されました。明日の最終日に向けて良い位置につけているので、最後までしっかりと走りきることを目指します。 ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC#11号車) 昨晩のサービスでクルマのセットアップに変更を加えたところ、フィーリングはかなり良くなりました。昨日もクラッシュするまでクルマは良い感じでしたが、今日は昨日よりもさらに良いフィーリングです。また、昨日トミと話しをして、もっとリラックスして走った方が良いと思い、今日は自分のドライビングスタイルを少し変えてみました。すると、非常にうまく行き、午前中のSSでは何も問題なく楽しみながら良いタイムを出す事ができました。ただし、午後は道が泥 で汚れていたので、少し慎重に行き過ぎたところタイムが伸びなかったのは残念です。
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