4月7日(金)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技初日となるデイ1がコルシカ島のアジャクシオ周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合6位につけた。また、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)はSS1でクラッシュし、SSをフィニッシュ後リタイアに。チームはデイ2での再出走を実現するため、サービスでクルマの修復作業を行なった。
伝統のツール・ド・コルス、デイ1はTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamにとってハードな1日となった。ラリーは前日、6日(木)の夜にコルシカ島東部の都市アジャクシオで行われたセレモニアルスタートで開幕。そして7日の朝から競技がスタートし、アジャクシオの南側と北側に展開する2本のターマックコースを各2回走行した。ラトバラはクルマのセットアップとドライビングをコースに完全には合わせきれなかったが、それでも様々なトライを続けながら安定した走りを続け、5~7番手のSSタイムを記録。総合6位でデイ1を走りきった。一方、ハンニネンは非常に速いペースでSS1を走行していたが、終盤コーナリングライン が膨らみクルマの右リヤを橋の欄干にヒット。その衝撃によりダンパーのオイルキャニスターが破損し出火した。それ自体はそれほど大きなダメージではなかったが、右側のタイヤが2本とも衝撃でパンクしており、スペアタイヤを1本しか搭載していなかったため、走行を続けることができなくなってしまった。クルマのダメージは少なく、チームはバスティアのサービスパークで破損個所を修復。ハンニネンはラリー2規定に基づき、デイ2での再出走を予定している。 競技2日目となる4月8日(土)のデイ2は、サービスパークが置かれるバスティアを中心に島の北部でSSが行われる。全長48.71kmのロングステージと、17.27kmのミドルステージの2本のSSを、バスティアでのサービスをはさみ各2回走行。計4本のSSの合計距離は131.96km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は406.57kmとなっている。 トミ・マキネン(チーム代表) まずまずの1日でした。ヤリ-マティはトップ6につけていますが、ユホの最初のステージでのクラッシュは残念です。路面の状態やグリップが変化するような時の挙動について、クルマにいくつか改善できる点が見つかりました。それらに関しては解決策を検討し、将来に向けて選手たちがもっと自信を持って走れるように改良を施すつもりです。我々はまだターマックラリーでの経験が少ないので、これからの2日間で様々な事を学ぶ事ができるでしょう。 ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC#10号車) 悪くはない1日でしたが、自分のドライビングには満足していません。特に、路面が濡れていたり、滑りやすいところでは少し慎重に走り過ぎたと思います。ただし、そのようなコンディションはもともと自分にはあまり合っていないため、それほど心配はしていません。自分としては主にブレーキングと加速時にタイムを失っており、増加したエンジンのパワーと、新たに搭載されたアクティブセンターデフに慣れていないのも問題だと思います。今シーズンは良いスタートを切りましたが、まだまだ多くの事を学びテストを続けている段階です。状況を考えると6位は現実的な順位だと思います。それでも、クルマは高いポテンシャルを備えているので、明日はさらなる改善に努めるつもりです。 ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC#11号車) とても残念な結果になってしまいました。橋に差しかかる少し前で路面の状態が変わり、ブレーキングのタイミングがずれた結果、速すぎるスピードでコーナーに入り、ラインがワイドに膨らんでしまいました。そしてクルマの右リヤが橋の欄干に当たり、ダンパーのオイルに火がついてしまいました。すぐに消火しフィニッシュを目指したのですが、前後のタイヤがパンクしており、他の選手と同じようにスペアタイヤを1本しか搭載していなかったため、クルマにダメージを与えないためにも残りの走行を諦めなくてはなりませんでした。自分たちにとっては良くない1日になってしまいましたが、明日は再出走できると思います。【WRC】 ラリー・フランス:シトロエンのクリス・ミークが初日のトップ
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