トヨタ自動車ならびにトヨタグループは、医療現場および医療用品への支援を表明。同時にコロナ復興の牽引役を見据え、企業体質を強化していく。以下プレスリリース。世界各地で感染が拡大している新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりの皆さまに謹んでお悔やみを申し上げますとともに、引き続き闘病中の皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。また、感染拡大防止に向けて最前線で日夜奮闘されている政府および自治体の皆様、感染者の診断や治療に不眠不休でご尽力されている医療関係の皆様に心からの敬意を表します。
トヨタ自動車ならびにトヨタグループ各社は、「安全・安心を最優先に現場で戦っている方々、苦しんでいる方々の気持ちに寄り添いながら、私たちにできることを即断、即決、即実行していく」(豊田 章男 トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長)との方針に基づき、現在、社会的な最優先課題となっている感染拡大の抑制や医療現場の支援に向けて、自動車産業が持つ製造・物流面でのノウハウや、グローバルに広がるサプライチェーンを活かし、様々な側面から対策を検討し、迅速に取り組んでまいります。一方、新型コロナウイルスの感染拡大により、経済活動への中長期的な影響が懸念されています。喫緊の課題である感染拡大の抑制と医療現場の支援に取り組むと同時に、事態収束後の経済活動の復興に向けた態勢を整えておくことも必要だと考えております。雇用を守りながら自らの体質改善を図ることで、日本の基幹産業であり広い裾野を持つ自動車産業が復興の先頭に立ち、経済の維持・発展に向けて貢献できるよう、この状況下で進められる準備を、将来を見据え着実に進めてまいります。今後進めていく、主な取り組みは以下の通りとなります。1.医療現場および医療用品に対する支援これらの対策の中には、現時点では構想段階のものや着手直後のものも含まれておりますが、社会が一日も早く平時を取り戻せるよう、どのような貢献が可能か、関係者の皆様の声をお聞きしながら、トヨタグループとして可能な限りの協力をしてまいりたいと考えております。(1)医療用フェイスシールド(防護マスク)生産医療現場にて不足する医療用フェイスシールドを、試作型や3Dプリンターなどで製作し、医療機関へ提供してまいります。具体的には、トヨタ自動車貞宝工場にて、試作型による医療用フェイスシールドの生産準備を進めており、週500~600個程度から、生産を開始する予定です。加えてグループ企業でも生産が可能か検討を開始しております。(2)トヨタ生産方式(TPS)活用による医療機器メーカーの生産性向上への協力政府による日本自動車工業会(自工会)を通じた要請に基づき、医療機器メーカーによる人工呼吸器を始めとする医療機器の増産に対し、トヨタ生産方式(TPS)のノウハウ活用による工程改善など、生産性向上への協力を検討しております。トヨタ自動車を中心にTPS支援チームを結成し、医療機器の大幅な増産などで困りごとを抱えている企業にすぐに支援に入れるよう、現在、製造者側を含めた関係各所と具体的な対応について調整を開始しております。(3)軽症の感染者移送に対するサポートの検討東京都内を中心とした感染拡大地域において、軽症の感染者を他の医療機関や待機施設、自宅などに移送する際の運転者の感染を抑えるために、JPN TAXI等を中心に、車室内での飛沫循環を抑制する方法について、検討を開始しています。(4)サプライチェーンを活用したマスクなど衛生用品の調達支援政府による自工会への調達協力要請を受け、トヨタ自動車のサプライチェーンを通じ、医療用マスクや防護服、体温計など衛生用品の調達支援に向けた取組みを進めています。(5)医療機関にて活用可能な備品の供給病院向けの簡易ベッド台、消毒液容器、医療機関等での簡易間仕切り壁など、医療機器以外で必要とされる備品の生産での協力の可能性について、アイシン精機株式会社が調査を開始しています。(6)治療薬開発や感染抑制に向けた研究支援への参画治療薬開発や感染抑制に向けた各国の研究支援を目的に、カナダD-wave社が進める量子コンピューターの利用サービスの無償提供プロジェクトにデンソーが参画し、利用促進に向けた技術支援を行ってまいります。また海外においても、医療用フェイスシールド(防護マスク)の生産および寄贈、マスク等の衛生用品の地元医療機関への提供や、TPSのノウハウを活用した医療関連企業における生産・物流面での生産性向上支援、医療機関等への車両提供など、各国・各地域の事業体が中心となり、政府をはじめとする地元の関係者の皆様と連携しながら、可能な支援を検討し、順次対応を進めております。<ご参考海外における主な支援事例(4月7日現在)>≪中国≫・中国紅十字社へ医療用品の購入費用を寄付・医療用品(医療従事者用マスク、医療用防護服、医療用帽子、消毒剤等)の寄贈≪米国≫・3Dプリンターを活用した医療用フェイスシールド(防護マスク)の生産(トヨタおよびデンソー)、新型コロナウイルス対応マスクの生産に向けた準備・人工呼吸器製造企業のTPSを活用した生産性向上支援(支援企業を選定中)・生産・技術開発でのノウハウを活用した医療用の機器や必需品の生産性向上支援・マスク・衛生用品(靴カバー、手袋、脱脂綿等)の地元医療機関、緊急対策機関への寄贈≪欧州≫・3Dプリンターを活用した医療用フェイスシールド(防護マスク)及びハンズフリーのドア開閉装置の生産・生産でのノウハウを活用した医療スタッフの要員管理の仕組みと医療機器のメンテナンスに関する知識の提供・医療従事者向けの車両・レンタカーの提供・医療機関、緊急対策機関への寄付や寄贈≪アジア≫・医療従事者向けオンデマンド送迎サービス(トヨタモビリティ基金)・医療機関・感染予防業務従事者等への車両提供・医療用フェイスシールド(防護マスク)、防護服等の提供※その他の国・地域においても、医療機関や医療用品への様々な支援、地元コミュニティへの医療品や食料品の提供等の各種の支援実績あり<ご参考その他の対応について>・生産活動用マスクの自社内生産による自給自足、需給緩和に向けた取り組み社会的なマスク不足への対応として、生産活動においてグループ内で必要とされるマスクの自給自足を進めるため、自社施設内でのマスク生産を検討しております。市場からの調達量を低減することで、社会におけるマスク不足の緩和に少しでも寄与できればとの想いによるものです。- 株式会社デンソーは、製造現場を中心に社内で必要となるマスクを自主生産することを決定。4月中の生産開始を目指して試作品の生産に着手しており、軌道に乗れば10万枚/...
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