トヨタは、F1中国GPの決勝レースで、ティモ・グロックが7位、ヤルノ・トゥルーリはリタイアに終わった。スタート直後の第1コーナーで、ヤルノ・トゥルーリはセバスチャン・ブルデーに追突され、マシンにダメージを負った。一旦ピットに戻りレースに復帰したが、その後すぐにガレージに戻り、無念のリタイアを喫した。一方のティモ・グロックは、燃料を重く積んでいたため、レース後しばらくはペースをあげられなかったが、1ストップ戦略が功を奏し、最終的に7位でチェッカーを受け、貴重なポイントを獲得した。
中国GPの結果により、トヨタはコンストラクターズチャンピオンシップで4位のルノーから20ポイント差となり、5位以下となることが確定した。ティモ・グロック  (7位)「最善を尽くした上での結果だから、満足しなくてはならないね。レース序盤で、タイヤを暖めるのに手こずったけれど、そこから調子があがって、良いペースを出すことができた。第1スティントの最後では、クルマはちょうど良い状態になっていたんだけれど、ピットストップからコースに戻ってきたニック・ハイドフェルドが前に入ったおかげで、それを生かしきれなかった。そのため、時間をロスしてしまったよ。それがなければ、たぶんロバート・クビサに追いつくことができたかもしれないけれど、最終的には再び速さを取り戻せた。今日は戦略がうまくいったよ。スタッフ全員に感謝を捧げたい。」ヤルノ・トゥルーリ (リタイア)「スタートラインから離れた後、セバスチャン・ベッテルとサイド・バイ・サイドで競り合ったんだけど、彼がイン側にいたから引き下がらざるを得なかった。そうしたら、突然セバスチャン・ブルデーが私のクルマの後部右サイドに追突してきた。その結果、クルマにダメージを負ってしまったんだ。今年、彼はスパの第1コーナーでも同じ事をして、私のレースを台無しにしているから、さすがにフラストレーションが溜まるよ。もっとポイントを獲得できる可能性が非常に高かったから、レースを続けられなくて残念だった。それでも、まだ1レース残っているから、今シーズンを少しでも上位でフィニッシュするために、ブラジルでは最後までプッシュしていくよ。」新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「ティモが見事に1ストップストラテジーを決めてくれ、12位から5ポジションを上げ、7位入賞してくれ、うれしく思う。重い燃料でスタート直後はペースを上げるのに苦しんだが、その後は順調に周回を重ね、特に終盤になっても攻めの姿勢を貫き、貴重なポイントを獲得してくれた。しかしヤルノが1ラップ目に追突され、車にダメージを受けリタイアに追い込まれたのは大変残念だった。次はいよいよ今年の最終戦ブラジルになるが、表彰台を狙うつもりで、最後までチーム全員で頑張る。」山科忠 TMG会長 兼 チーム代表「今日は、ヤルノが他のクルマのおかげでレースを離脱する羽目になり、スタートから最悪の出だしとなってしまった。彼のモチベーションは非常に高かったし、トップ6に入れる可能性は高かった。ところが、彼のクルマは、車体と空力パーツを含む右サイド全体にダメージを負ってしまったために、ドライブできる状態ではなくなってしまった。ティモは、公式練習と予選のパフォーマンスを考慮に入れると、素晴らしい仕事をしてくれた。彼のドライビングは良かったし、ワンストップ戦略は成功だった。今は、両ドライバーともに、ブラジルでの最終戦に集中しなくてはならない。もちろん、我々は絶対に諦めないし、少しでも良い結果を目指して、全力で頑張るつもりだ。」
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