トロロッソ・ホンダのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、F1イギリスGPの決勝レースを振り返った。ポイント圏内にいたアレクサンダー・アルボンは、セーフティカー導入時点でスタート時のソフトタイヤからミディアムタイヤに交換を済ませていたが、戦略的にはもう1度タイヤ交換が必要だった。
しかし、不運にもパワーユニットの高圧電力系に問題が発生し、安全面を考慮して2度目のピットストップを行うことができなかった。それにもかかわらず、アルボンは最終ラップにパスされるまでポジションをキープし、11位フィニッシュというあと一歩でポイント獲得という健闘を見せた。「今日のレースはかなり波乱含みで、ポイントを獲得できたとはいえ、もっとうまくやれたのではないかという疑問を投げかけている」とジェディ・エギントンはコメント。「アレックスは素晴らしい走りを披露した。様々な点でピット戦略の選択肢が制限され、レースをとしてマシンのあらゆるトラブルに対処しなければならなかったので特にそう思う。プライムタイヤをしっかりと管理したものの、レース終了から2周で終わってしまい、ヒュルケンベルグを抑えきれなかった」チームメートのダニール・クビアトは、後方グリッドから着実に順位を上げ、力強いレース運びを披露した。序盤でミディアムタイヤに交換した後、セーフティカー導入のタイミングでハードに履き替え、そこからポイント圏内までポジションアップ。9位でチェッカーフラッグを受けた。「ダニーのレースはそこまで波乱は少なく、セーフティカー中にベースタイヤに交換するチャンスを生かし、レースの残り3分の1で攻撃できる状態に持ち込めたが、残念ながら、キミを追い抜くには時間が足りなかった」「ここでは期待していた以上にマシンからパフォーマンスのレベルを引き出せていたので、その点についてはポジティブだが、ミッドフィールドが僅差であることを考えれば、ミスを犯す余地はないし、積極的に開発を続けていかなければならない」