4月20日(土)~21日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で2019年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ開幕戦が開催された。快晴の土曜日、午後3時45分からノックアウト方式の公式予選Q1セッションが始った。3度にわたる赤旗中断を経て12台のうち上位6台にHonda勢が並んでQ2セッションへ進出、うち4台がQ3セッションに挑んだ。
その結果、ルーキーの#65 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)がポールポジションを獲得、2番手にこちらもルーキーの#64 アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が続いてフロントローに並んだ。昨年のシリーズチャンピオン、#1 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3番手、#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が4番手に続き、スターティンググリッド上位4つにHonda勢がついて決勝レースを迎えることになった。日曜日の決勝レースは快晴の空の下、午後2時にスタート。牧野、パロウはソフトタイヤ、山本、福住はミディアムタイヤを装着した。スタート後、牧野手とパロウが3番手以下を引き離してレースをリード。山本はソフトタイヤを装着してスタートしたマシンにオーバーテイクされたが5番手のポジションを守った。ところがパロウがスタート手順違反でドライブスルーペナルティーを受けて後退し、その後、フロントホイールナットの緩みによってリタイアに。ほかにもコース上でさまざまなアクシデントが発生したためセーフティカーが4回にわたって導入され、その間に各車タイヤ交換を行なったため順位が大きく変動した。ソフトタイヤからミディアムタイヤに交換した牧野はペースが上がらず、首位を明け渡した後、リヤホイールナットの緩みが起きてスプーンカーブでコースオフ、レースを終えた。一方、9周目にミディアムタイヤからソフトタイヤに交換した山本はペースを取り戻して走行を続け、タイヤ交換を引き伸ばした18号車とレース序盤のうちにタイヤを交換して順位を上げた37号車に次ぐ3番手につけると、最終ラップに18号車がタイヤ交換を行ったため順位を一つ上げ2位でフィニッシュした。4位には予選10番手からスタートした#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、7位に#50 ルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)、8位に#15 ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN)が入賞、それぞれシリーズポイントを獲得した。山本尚貴(2位)「レースが荒れすぎて全容が見えないので多くは語れませんが、チームを移籍して初めてのレースでこうしてポジションを上げて帰ってこられたのはよかったし、チームのみんなに感謝しています。ソフトタイヤには自信があって、ソフトが大丈夫ならミディアムも大丈夫だろうと思ってスタートしたものの、(今日のコンディションで)ミディアムがあれほど機能せずグリップしないとは思いませんでした。ソフトに換えてからは想定通りの動きをしてくれるようになりました。2019年シーズンに向け非常にいいスタートを切れたので、これからも引き続き気を引きしめてチャンピオンを目指し戦おうと思います」
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