F1スペインGPがマドリードに移ったにもかかわらず、バルセロナのF1主催者は5,000万ユーロ(約80億円)の改修計画によって2026年以降もF1カレンダーに残ることができると確信している。F1は今月初め、スペインGPが、1991年から継続して開催されてきたバルセロナから、2026年以降はマドリードの複合施設IFEMAに新設されるハイブリッド・ストリート・サーキットに移ると発表した。
バルセロナの現在の契約は2026年以降に切れるため、同シーズンには2008年から2012年にかけて短期間開催されたバレンシアGP以来、初めてスペインで2レースが行われることになる。F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、F1のマドリード移転が必ずしもバルセロナの終わりを意味するものではないと強調した。しかし、カレンダー上のスポットは需要が高く、バルセロナのイベントがマドリードと現在の条件を超えて共存できる可能性は低そうだ。それでにも関わらず、バルセロナの責任者たちはイベントの将来について強気な姿勢を示しており、5,000万ユーロを投じた改修プロジェクトの完了が新たな契約締結に役立つことを期待している。ここ数年、バルセロナ-カタルーニャ・サーキットは、老朽化した施設と平凡なファンエクスペリエンスのために批判を受けてきた。2022年大会はロジスティクスの問題に見舞われ、プロモーターからの謝罪とF1からのアクセス問題の改善を要求された。Autosportがアテンドした非公式の記者会見で、サーキットとカタルーニャ州政府の関係者は、モンメロの大規模改修によって観客コントロールの問題が軽減され、バルセロナがグランプリ出場枠を獲得する可能性が高まると楽観的な見通しを示した。2年以上前に始まったこのプロジェクトは、6月のスペインGPまでに完了する予定で、ピットコンプレックスの改修と、パドッククラブを収容する屋根付きピットビルテラスの新設が含まれている。また、新しいコントロールタワーや、パドックとスタジアムエリアをつなぐバックストレート横断歩道も設置され、大規模なホスピタリティエリアが設けられる。スペインGPの名称がマドリードに移ったことで、バルセロナ関係者は2026年のF1レースの新名称について明言を避けたが、バルセロナGP、カタルーニャGP、ヨーロッパGPが最も有力な選択肢だと言われている。2027年以降、バルセロナは24レースからなるF1カレンダーの1枠をめぐる激しい競争に直面することになるが、最近の報道ではメルセデスのスポンサーであるペトロナスがクアラルンプールのマレーシアGPの復活に意欲を示していると伝えられている。