7回のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハが、F1公式サイトで行われたファン投票で“F1史上最も影響力のある人物”に選出された。今年、F1世界選手権が70周年を迎えるにあたり、F1は公式サイトで最も大きな影響を与えた人物を決めるトーナメント『Most Influential Person In F1 History』を開催。その結果が70年までにF1世界選手権の第1戦イギリスGPが開催された5月13日(水)に発表された。
“ドライバー”“ゲームチェンジャー”“チームボス”“イノベーター”という4つのカテゴリーのトーナメント戦が行われ、決勝ではミハエル・シューマッハが61%の票を獲得して、バーニー・エクレストンを破った。ミハエル・シューマッハは、決勝までに“ドライバー”カテゴリーでニキ・ラウダ、アイルトン・セナ、ファン・マヌエル・ファンジオといったレジェンドを倒し、準決勝ではフェラーリの創設者であるエンツォ・フェラーリを破った。ミハエル・シューマッハの勝利への道:ニキ・ラウダ 56%:44%アイルトン・セナ 52%:48%ファン・マヌエル・ファンジオ 72%:28%エンツォ・フェラーリ 54%:46%決勝:バーニー・エクレストン 61%:39%ミハエル・シューマッハ在籍チーム:ジョーダン / ベネトン / フェラーリ / メルセデス優勝回数:91参戦期間:1991年〜2006年 / 2010年〜2012年統計上では、ミハエル・シューマッハがF1に残した記録はまさしく史上最高と呼べるものだ。誰もがシューマッハをF1のGOAT(Greatest Of All Time)として讃えている。7回のF1ワールドチャンピオン、91勝という最多記録は、今年、ルイス・ハミルトンが匹敵する可能性がある。しかし、その数字の裏で忘れられがちなのは、ミハエル・シューマッハがいかに速く、いかに計算高く、いかに強い意志を持ったドライバーだったのかという事実だ。1994年シーズンに起きたアイルトン・セナの突然の事故死により、世界は1980年代後半〜1990年代初頭のF1を席巻した偉大なブラジル人とその王座を狙う新進気鋭のドイツ人による世紀の対決を目撃するチャンスを奪われた。この結果、総合的な戦闘力に劣るはずのベネトン・フォードをドライブしていたミハエル・シューマッハは、目覚ましい速さと呵責ないレース戦略の数々によって1994年シーズンと1995年シーズンのドライバーズタイトルを連覇した。1996年シーズンにフェラーリへ移籍したシューマッハは、2000年シーズンにマラネロにとって21年ぶりとなるチャンピオンを獲得。2006年シーズンに一度現役引退を表明するまで、シューマッハはフェラーリに5回のドライバーズタイトルと6回のコンストラクターズタイトルをもたらした。
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