サウジアラビアのソブリン・ウェルス・ファンド（政府系ファンド）が、現在の商業権所有者であるリバティ・メディアからF1を買収するための入札を検討しており、昨年F1と協議を行ったと報じられている。Bloombergによると、サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF) は、負債を含めてF1を200億ドル（約2兆6000億円）以上と評価しており、2017年にジョン・マローンのリバティ・メディアがF1に支払った 44億ドル（約57000億円）をはるかに上回っている。
しかし、当初から、リバティメディアは王国の PIF に対し、F1は売り物ではないことを明らかにしていた。拒絶にもかかわらず、サウジアラビアの政府系ファンドはF1に引き続き関心を持っており、スポーツフランチャイズやイベントの成長するポートフォリオにいつの日かF1を追加したいと考えている。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の裁定の下、サウジアラビアはイングランド・プレミアリーグのサッカークラブであるニューカッスル・ユナイテッドとプロゴルフツアーのLIVゴルフに投資した。サウジアラビアは、2021 年にジッダで初のグランプリを開催し、石油埋蔵量への依存を減らすことを目的とした王国のビジョン2030戦略の一部として、この国は少なくとも 10 年間カレンダーに残ると予想されている。世界で最も価値のある国の 1 つであるサウジアラビアの国営石油会社アラムコは、2020 年にF1 とグローバル パートナーとして契約し、アストンマーティンF1チームとの長期的な戦略的提携にもサインした。さらに昨年の夏、PIFはアストンマーティン・ラゴンダの株式を取得し、ローレンス・ストロール会長が率いる投資家コンソーシアムが所有する経営難に陥った自動車会社に、高級車メーカーの未払い債務の返済に役立つタイムリーな現金の流入を提供した。