ザウバーのモニーシャ・カルテンボーンは、既存の強力なコンペティターになるつもりはないと暗にハースを非難した。財政難に陥っているザウバーは、開幕からC35に開発物が投入されていないだけでなく、従業員への給与の支払いも遅れ続けている。フェリペ・ナッセとマーカス・エリクソンという二人のペイドライバーを抱えるザウバーだが、モナコでは両者がチームオーダーを巡って同士討ちを演じ、チームは公式サイトに説明文を掲載する事態となった。
モニーシャ・カルテンボーンは、二人がコックピットの代金を支払って乗っているとしても、好きなように振る舞えるわけではないと警告する。「ペイドライバーであるかどうかに関わらず、チームの利益が常に最前線であり、優先されています」また、スタッフへの給与支払いについては「遅れは悩ましいことですが、たとえ遅れたとしても、我々は常に支払いをしています」と説明した。開発が進まないこともあり、ザウバーはまだポイントを獲得できておらず、二人のドライバーは状況に不満を露わにしている。モナコでの同士討ちについてモニーシャ・カルテンボーンは「いいえ、それとは無関係です」と説明。「ですが、もちろん、全関係者にとって不満足で、難しい状況にあります」チーム代表としての現状への責任について「なぜ我々がこのような状況にいるかはわかっていますし、どこからどのように抜け出せばいいかもわかっています」とモニーシャ・カルテンボーンはコメント。「難しく、ストレスを感じていますが、我々は頭を垂れているわけではありません。新たに強力なパートナーが必要なのは明白ですが、多方面で交渉を行っています」モニーシャ・カルテンボーンは、ハースにならって既存の強いチームの“Bチーム”になることを除外している。「それは我々にとってのオプションではありません。我々はチームであるだけでなく、多くの専門知識と素晴らしいインフラのあるテクノロジー企業です」「F1は3つの主要なワークスチームがあるDTMのようであってはいけません。F1は多様性と技術的なチャレンジで成長するものです」