佐藤琢磨は、2日目をむかえたインディカー合同テストで6番手タイムを記録した。インディカー参戦2シーズン目を迎える佐藤琢磨(KV Racing Technology-Lotus)は、走行初日は60周を走って13番手につける1分13秒1913をマーク。走行2日目にはそれを1分12秒4742まで短縮。参加した24台の中での6番手と、まずまずの滑り出しを見せた。
今シーズン日本人ドライバーとして唯一インディカーにフル参戦する佐藤琢磨。マシンとヘルメットには被災した日本へのメッセージ“Pray for Japan”の文字が刻まれた。佐藤琢磨今回の震災で被災なさったみなさまに心からお見舞い申し上げます。時々刻々と日本からの情報を聞き、被害の大きさを感じ、胸を痛めています。今も救助活動、復興活動の真っ最中だと思います。1人でも多くの方が無事で、一日でも早い復興がなされることを、遠いアメリカからお祈りしています。テストは収穫の多いものになりました。シェイクダウンを先週行って、急ぎ足でテストまでこなしました。試したかったことはいろいろありましたが、そのうちの6〜7割はできたと思います。我々のチームは2台を走らせていますが、テスト中に両方とも方向性を失いかけた時がありました。しかし、そこからうまく作業を手分けして探っていき、うまくリカバリーすることができました。まだ課題はいくつか残っていますが、手応えはつかめたと感じています。開幕戦までの間、エンジニアたちは2回のテストで得られたデータの解析を行い、開幕戦のセント・ピーターズバーグ、そして、ここで行われる第2戦に備えることになります。 今年は自分にとって2シーズン目です。昨年は本当に手探りの状態で、わからないまま乗っているような状況でしたが、1年間戦ってきた後なので今年はほとんどのサーキットを知っていますし、マシンに対する理解も深まっていますから精神的にかなり楽です。いろいろなことがわかっているので、今回のテストだけを見ても、ここはこうしてみようとかエンジニアとのミーティングで自分から提案ができています。 2011年シーズンは、昨年以上に競争は激しくなりそうです。テストでのラップタイムの接近ぶりに驚いています。なかなか簡単にはいかないと思いますが、自分としては激しいコンペティションの中でトップグループにチャレンジできる手応えをテストで感じられました。 KV Racing Technology-Lotusというチームも、冬の間にマシンの性能アップを実現し、クルーも核になるメンバーを残した上で強化することができたようです。チームとしてのクオリティが上がっているので、彼らと一緒にレースするのを楽しみにしています。昨年はとても残念なシーズンになっていました。予選である程度上位に行けた時もあったので、今年はそれをきちんと結果に残し、1戦でも早くポディウムに上りたいです。
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