ハースF1チームは、F1アメリカGP後に実施した旧型車テスト(TPC:Testing of Previous Car)でリザーブドライバーの平川亮がクラッシュしたことを明らかにした。事故はオランダ・ザントフォールト・サーキットのターン9付近で発生したが、幸いにも平川亮は無傷で、メキシコGPでのFP1出走予定には影響しない見通しだ。
このテストは、オースティンでのレース翌週の月曜日に行われたもので、F1チームが年間最大20日間まで許可されている旧型車走行日の一環として実施された。アメリカチームのハースは、アメリカGPでのポイント獲得に続き、平川亮にテスト走行の機会を与えた。第2セクターに入ったところでリアを失い、ターン8の立ち上がりでガードレールに横から激突したとされる。GPblogによると、平川亮はメディカルセンターで診察を受けたが、身体に異常はなく「コンディションは良好」と伝えられている。なお、ハースF1チームはメキシコグランプリのFP1で平川亮を起用する予定で、どちらのレギュラードライバー(エステバン・オコンまたはオリバー・ベアマン)が交代するかは現時点で未定とされる。ハースF1、シーズン終盤に向けたアップグレードで反撃狙うハースF1チームはアメリカGPでVF-25に大幅なアップデートパッケージを投入しており、これが今季終盤戦での反撃の鍵になると期待している。オリバー・ベアマンが新仕様を初走行し、テキサスで9位入賞を果たすなど一定の成果を見せた。チームはコンストラクターズ選手権6位争いでの浮上を目指しており、平川亮のテストもマシン理解とデータ収集を深める重要な一環だった。今回のクラッシュによるマシン損傷はあるものの、プログラム自体の大勢に影響はないとみられる。