日本でSUPER GTとスーパーフォーミュラに参戦する平川亮が、F1という目標について語った。平川亮は、山本尚貴がトロロッソ・ホンダから金曜フリー走行に出走した2019年のF1日本GPをSUPER GTのチームメイトであるニック・キャシディと一緒に見に行ったが、二人ともF1ファンには気づかれなかったと明かす。
「日本にはF1だけが好きで、他のレースはまったく興味がない人がたくさんいますし、気にしてないです。でもそういう人たちを引き付けるようなレースをもっとしなければいけないと常に思っています」と平川亮はレッドブルの公式サイトでコメント。「やっぱりF1に乗ると、注目度が全然違います。山本(尚貴)さんは日本GPの金曜日のフリー走行に出走しましたが、スーパーフォーミュラ最終戦の鈴鹿では彼の周りを大勢のファンが取り囲んでいました。フリー走行の1時間半だけでもF1に乗ると世界が変わるんですよね。僕もその場に立ってみたいです」今、F1に乗るために自分自身に足りないものは何かと質問された平川亮は「結果しかありません」と語る。「結果を出すためには、どんな状況にも臨機応変に対応する能力を身につけなければならないと感じています。そのためには引き出しを増やして、どんな状況でも速く走れるクルマをチームとともにつくることが大事になってきます。それができれば、自ずと結果がついてくるはずです」とコメント。「いろんなレースを見て勉強して、戦略、セッティング、タイヤの使い方、フィジカルなど、あらゆる能力を磨いていく必要があると思っています」F1ではマックス・フェルスタッペンやピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボンといった同世代のドライバーが活躍している。焦りはないのだろうか?「気にはなりますが、焦っても仕方がありません」と平川亮は語る。「自分の戦いをしっかりとやるしかないと思っています。F1で走っている人たちはみんな結果を出して、あの舞台で戦っているんです。今の自分にそれがありません。だから今、自分が戦っているところで結果を積み上げていくしかないんです」「ホンダはレッドブルとトロロッソの契約を延長し、少なくとも2021年までは一緒に組んで戦うことが発表されています。そこまでに結果を出せば、F1に乗れる可能性はあると思っています」平川亮は、レッドブルとアスリート契約を結んでいるが、国内のレースではトヨタが支援する、いわゆる“トヨタ系”のドライバーだ。「僕だけでなく、日本で走るドライバー全員にチャンスがあると思っています」と平川亮は語る。「今、日本のレースを世界中の関係者が注目し、優秀な若いドライバーを次々と送り込んでいます。彼らを倒し、圧倒的な結果を出せば、誰にでもF1に乗るチャンスがあるんです。ホンダ以外の日本人ドライバーはF1に行きたいと表立って言いませんが、誰だってF1で走ってみたいはず。ただ忖度しているだけだと思います」なぜF1で走りたいかとの質問に「世界最高峰の舞台で誰よりも速く走りたいからです」と平川亮は語る。「僕は速く走るために自分で考え、いろいろなところから情報を集めて、エンジニアと話しながらクルマをつくっていくという作業が好きなんです。それで結果が出れば、自信になりますし、うれしいんです。F1マシンは世界で一番速く、最先端のテクノロジーが詰め込まれています。ドライビングやセットアップに関しても、僕が知らないことがたくさんあると思います。それを知りたいんです」「何よりも世界中の方が注目しています。スーパーフォーミュラとSUPER GTで走ることも、ドライバーとして大成功だと思いますが、もっと大きな舞台で走ってみたい。僕だけでなく、家族、ファン、スポンサーの方たちもずっと応援してくれています。彼らのためにも、もっと上を目指したいんです」2020年もF1を目指してスーパーフォーミュラとSUPER GTで結果を残すという戦いは続いていく。「でも、F1ばかりを意識するのでなく、目の前のレースでいかに結果を出すのかということに集中していきたいです。目の前のレースで結果を積み重ねていけば、道は拓けていくと信じて戦っていきます」
全文を読む