2017年最後の公式テストとなるF1アブダビテストが30日(火)に最終戦アブダビGPの舞台となったヤス・マリーナ・サーキットで2日目を迎え、午前中はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がトップタイムを記録した。ピレリの2018年F1タイヤのテストとして実施される今回のテストでは各チームには20セットのタイヤが供給され、12セットをピレリ、8セットをチームが選択。パフォーマンス比較のために2017年のタイヤも用意されている。
各F1チームは、最初の1時間は自由にテストをする時間が与えられ、その後、2018年にピレリがF1に投入する7種類のコンパウンドと2017年版タイヤによる比較テストが実施される。午前中のトップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。午前中に53周を走行したベッテルは、最も柔らかいコンパウンドであるハイパーソフトを装着して1分37秒551をマークした。2番手タイムは1.5秒差でフォース・インディアのエステバン・オコンが続いた。61周を走行したエステバン・オコンは1分39秒148を記録。午後からはセルジオ・ペレスがテストを引き継ぐ。3番手タイムはバルテリ・ボッタス(メルセデス)、4番手タイムはカルロス・サインツ(ルノー)、5番手タイムはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、6番手タイムはケビン・マグヌッセン(ハース)が続いた。今回のテストで注目を集めているのがウィリアムズ。2018年のランス・ストロールをまだ決定していないウィリアムズは、この日はロシア出身のセルゲイ・シロトキンが走行を担当。カーナンバー41を装着して51周を走行したセルゲイ・シロトキンは、前日の同じ時間帯にロバート・クビサが記録したタイムを上回る1分39秒947をマーク。ただし、ロバート・クビサは前日にソフトタイヤが中心のプログラムを実施しており、プログラムが異なるため純粋な比較はできない。ロバート・クビサはこの日の終盤に再びマシンに乗り込み、そこでパフォーマンス走行を実施するとみられている。8番手タイムを記録したのはマクラーレンのストフェル・バンドーン。前日にフェルナンド・アロンソがクラッシュしたのと同じターン19でクラッシュを喫し、この日最初の赤旗中断の原因となり、午前中は31周の走行に留まった。マクラーレンは、F1ブラジルGP後に予定されていた2日間のピレリテストがセキュリティの問題でキャンセルになったため、今回のF1アブダビテストでは唯一の2台のマシンを走らせており、もう一台は2018年のリザーブドライバー就任が決定しているランド・ノリスが担当。ピレリからマークのないタイヤの供給を受けてのブラインドテストの役割が割り当てられているランド・ノリスは、60周を走行し、ストフェル・バンドーンから0.897秒差の8番手をマークしている。ザウバーは、F2チャンピオンでフェラーリの育成ドライバーのシャルル・ルクレールがテストを担当。ザウバーはこの日、2018年からアルファロメオをタイトルスポンサーに迎えることを発表しており、ルクレールがドライバーを務めることが確実視されている。53周を走行したルクレールは1分43秒300で10番手タイムだった。最下位タイムはトロ・ロッソのピエール・ガスリー。シーズン後半にルノーのパワーユニットにトラブルが多発しているトロ・ロッソは午前中に23周の走行にとどまっている。午後からはブランドン・ハートレーが走行する予定となっている。2017 F1アブダビテスト 2日目(午前)順位Noドライバーチームベストタイム周回15セバスチャン・ベッテルフェラーリ1分37秒55153231エステバン・オコンフォース・インディア1分39秒14861377バルテリ・ボッタスメルセデス1分39秒21153455カルロス・サインツルノー1分39秒44440533マックス・フェルスタッペンレッドブル1分39秒61646620ケビン・マグヌッセンハース1分39秒81050741セルゲイ・シロトキンウィリアムズ1分39秒9475182ストフェル・バンドーンマクラーレン・ホンダ1分40秒81731947ランド・ノリスマクラーレン・ホンダ1分41秒71460109シャルル・ルクレールザウバー1分43秒300531110ピエール・ガスリートロ・ロッソ1分45秒1823