クリスチャン・ホーナーが再びF1パドックに戻ってくる可能性が現実味を帯びてきた。昨年のレッドブル解任から10か月、契約上の競業避止条項が5月8日に失効し、他チームとの正式交渉が可能になったためだ。2005年からレッドブル一筋だったホーナーは、セバスチャン・ベッテル時代とマックス・フェルスタッペン時代を通じて、コンストラクターズ選手権6回、ドライバーズタイトル8回という黄金時代を築いた。
一方で、2025年シーズン途中にはチーム内部の混乱が深刻化。エイドリアン・ニューウェイの離脱、ジョナサン・ウィートリーのアウディ移籍、フェルスタッペン陣営の離脱観測などが重なり、ホーナー体制は終焉を迎えた。ホーナーを巡る“争奪戦”の構図現在、最も具体的に名前が挙がっているのはアルピーヌだ。報道によれば、ホーナーはOtro Capitalが保有する24%株式の取得を巡って協議しているとされ、その価値は最低6億ドル規模に達するとみられている。さらにメルセデスも同株式取得に関心を示しているとされ、アルピーヌの経営権を巡る争いはF1チーム代表人事を超えた“資本戦争”の様相を帯び始めている。アストンマーティンの名前も候補として浮上しているが、現在チーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイがホーナー加入に否定的との報道もあり、実現性は不透明だ。さらにフェラーリ、そしてMotoGPのCEO候補説まで浮上しており、ホーナーの去就はモータースポーツ界全体を巻き込む話題となっている。FIA会長も“復帰歓迎”を明言ホーナー本人は以前、「F1にはまだ未完の仕事がある」と語っており、「勝ちたいと思っている人たちと働ける環境でなければ戻らない」と条件付きながら復帰への意欲を隠していない。その復帰を歓迎する声も少なくない。マクラーレンCEOのザク・ブラウンは「彼の実績がすべてを物語っている。F1に戻らなければ驚きだ」とコメントした。さらにFIA会長モハメド・ビン・スライエムもマイアミGP週末の取材で、ホーナーとの定期的な連絡を明かした。「もし私に聞くなら、我々は彼を恋しく思っている。私はそうだ。今でも連絡を取っているし、彼はチームにとっても、このスポーツにとっても重要な存在だった」「我々は彼の復帰を歓迎する。彼ほどの人物なら必ず戻ってくる道を見つけるだろう。彼自身も戻りたがっている。戻ってきた時には、まるで少し休暇に出ていただけのように見えるはずだ」“次の居場所”がF1勢力図を変える可能性ホーナーの復帰先は、単なる人事ニュースに留まらない意味を持つ。レッドブル黄金期を築いたマネジメント能力、人材統率力、政治力は現在のF1でも依然として高く評価されており、もしアルピーヌのような再建途上チームに加われば、勢力図そのものを変える可能性がある。特に2026年レギュレーション下では、PU性能差やソフトウェア運用、チーム組織力が勝敗を左右しており、“勝てる組織を作れる人物”の価値はこれまで以上に高まっている。ホーナーが次に選ぶ場所は、単なる“復帰先”ではなく、F1の次のパワーバランスを決定づける一手になるかもしれない。Source: RacingNews365
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