F1スペインGP終盤、マックス・フェルスタッペンがジョージ・ラッセルに接触した件について、一部で囁かれていた“陰謀論”に対し、レッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーが強く反論した。この一件をめぐっては、「フェルスタッペンが意図的に接触し、ペナルティを受けて選手権3位から陥落することで、契約解除条項を発動させようとした」との仮説が、ラルフ・シューマッハらから提起された。
だが、ホーナーは独紙『Bild』の取材に対し、「こんなバカげた話は久しぶりに聞いた」と一蹴。「マックスは生粋のレーサーだ。常に勝ちたいと思っているし、そんな行動をとるような人間ではない」事件の経緯としては、再スタート後の接触によりフェルスタッペンが10秒加算のペナルティを受け、最終的に5位でフィニッシュ。ラッセルへの謝罪はなかったものの、月曜に自身のInstagramで以下のように心情を明かした。「終盤のタイヤ選択やセーフティカー後の展開でフラストレーションが溜まり、不適切な動きにつながってしまった。そうあるべきではなかった」さらに、ホーナーは「マックスはデブリーフでラッセルとの一件を謝罪した」と投稿し、チーム内では反省の意思を示したことも明かしている。それでも、元メルセデスのノルベルト・ハウグは「“ごめん、ジョージ”の二言が足りない」と批判し、F1界のレジェンドとしての振る舞いを求めた。一方、ベルギーの『Play Sports』の取材ではフェルスタッペン自身が「俺も同じことをされたことがある」と発言し、暗に意図的な面を認めるような姿勢を見せていた。レッドブルのヘルムート・マルコも「マックスは一度スロットルを戻し、その後に踏み直していた。これは明らかなミスジャッジだ」と説明。誤算による接触だったとの見解を示している。レース後、フェルスタッペンは「後悔はしていない。もう過ぎたことだし、次に進むだけ。どうせ選手権争いもしてないし」とコメントし、現在のレッドブルの状況に対して冷めた様子も見せた。これに対し、ホーナーはニコ・ロズベルグによる「失格処分にすべき」との主張にも反発。「あのコメントは扇情的だ」と語り、騒動の過熱を戒めた。一方、ラルフ・シューマッハはフェルスタッペンの行動を「タイトルを諦めた証」とし、今季型マシンのアップデートがうまく機能していないことが背景にあるとの見方を示している。
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