レッドブル/アルファタウリのF1マシンには今週末のF1日本GPからHONDAロゴが復活。ホンダはそれを『強い絆の象徴』と称し、これまでHRCとして行ってきたF1活動を『ホンダ』として表立って行うことになる。ホンダは2021年限りでF1から撤退。だが、今シーズンからF1パワーユニットの開発は凍結されており、レッドブルとアルファタウリのF1マシンにはHRC(ホンダ・レーシング)に製造とロゴが変更された最新のホンダF1パワーユットが搭載されていた。
当初はレッドブルが独自のF1エンジン部門であるレッドブル・パワートレインズの環境を整えるまでの予定だったが、今年8月には2025年まで支援を継続することで合意。すなわち、2025年までホンダ(HRC)が製造するF1エンジンがレッドブル/アルファタウリに搭載されることが決定していた。そして、10月5日(水)にはホンダとレッドブルの「協力関係の強化」を発表。これまでHRCのロゴが掲載されていたレッドブル/アルファタウリのF1マシンのエンジンカバーには『HONDA』のロゴが復活し、HRCのロゴはフロントノーズに移動することになった。同時にセルジオ・ペレスのホンダ・レーシングスクール・鈴鹿のアンバサダー就任と、2022年のHonda Racing THANKS DAYへのマックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス、ピエール・ガスリー、角田裕毅の4名の参加が発表された。だが、特にそれ以外に具体的な「強化」にあたる部分はなく、、事実上、F1撤退後にHRCとしてぼかしてきたF1エンジンをホンダのものであることを認める声明と読み取れる。開発を行わないためF1復帰ではないかもしれないが、スタッフもレッドブル・パワートレインズを支援していることから既存F1パワーユニットへの作業と言う点では、メルセデス、フェラーリ、ルノーと変わりはない。レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ「Red Bull グループとHRCのパートナーシップは、これまでモータースポーツの最高峰であるF1を舞台に、数々の輝かしい成績を残してきた」とコメント。「今回の合意に加え、現行のPUレギュレーションを継続する2025年までホンダからの技術支援を得られることは素晴らしいことだ。また、両者の関係性が時間と共に強固になっていくことを誇らしく感じている。HRCのここまでの献身的なサポートに感謝していますし、このパートナーシップが今後もさらなる成功を収めていくと確信している」レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「ホンダは我々とパートナーシップを締結して以降、競争力のあるパワーユニットを4台のマシンに提供するために、ハイブリッドパワーユニットの開発において多大なる献身と努力を積み重ねてきてくれました。そんなホンダに対して、私たちは大きな感謝の思いを抱いています」とコメント。「ここからの私たちの共通の目標は、PUレギュレーションが変更となる残りの3年間、グリッドで最も競争力のあるPUとともにレースに挑み、最高の成績を残し続けることです。そして、その目標に一緒に到達するために、日本GPからまたHondaロゴがマシンに戻ってくることをとても楽しみにしています」スクーデリア・アルファタウリのF1チーム代表をフランツ・トストを務める「長年にわたりホンダと我々は素晴らしい関係を築いてきました」とコメント。「日本GPから我々のマシンにHondaロゴを再び掲げることや、さまざまな取り組みを共に行っていくことで、この関係をより強固にできることをうれしく思います。ホンダのレースに対する真摯な姿勢のおかげで、我々はモンツァでのピエールの初優勝をはじめとする数々の成功体験を得ることができました。このホンダとのコラボレーションでさらなる成果を上げていきたいです」本田技研工業株式会社 執行職 コーポレートコミュニケーション統括部長 兼 HRC 代表取締役社長を務める渡辺康治は「両チームのマシンに施されることになったノーズのHRCロゴとサイドのHondaロゴは、我々とレッドブル・グループとの強い絆の象徴です」とコメント。「HRCの技術支援を通じて、両チームのマシンによる世界最速への挑戦を全力でサポートしていきます。そして、ホンダが大会スポンサーを務める今年のF1日本GPでこの両チームのマシンがお披露目されることをうれしく思います。ホンダの技術がこめられたPUで戦う両チームへの応援をよろしくお願いします」事実上、ホンダが2025年までF1活動を継続するとの声明により、2026年のホンダのF1への正式復帰がより現実味を帯びてきた。
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