レッドブル・ホンダF1のメカニックたちは、F1ハンガリーGPがスタートする15分前に修復不可能とみられたマックス・フェルスタッペンのマシンを修理して多くの称賛を受けたが、グリッド上でマシンを修理する難しさだけでなく、新型コロナウイルス対策による制限とも戦うことになった。ピットからダミーグリッドへ向かうレコノサンスラップでマックス・フェルスタッペンはターン12でコントロールを失ってウオールにヒット。フロントウイングと左フロントサスペンションが損傷を負った。
レッドブルのチーフメカニックはピットではなく、グリッドにマシンを持ち込んでマックス・フェルスタッペンのRB16を修理することを選択。しかし、そこで物流的な問題が引き起こされた。厳格な新型コロナウイルス対策によって、損傷を評価し、修復する知識とスキルを持ったスタッフの全員がグリッドに入ることはできなかった。F1は、ソーシャルディスタンスを維持した作業を求めており、レース開始にむけた準備段階のスターティンググリッドに入れるメカニックの数は制限されている。そのグループには特別なアクセスパスが与えられている。レッドブル・ホンダF1は、修理作業のなかで希望するすべてのスタッフをマックス・フェルスタッペンの33号車に関与されるため、チーム内で素早くアクセスパスを交換しながら作業を進めなければならなかった。「すべてのメカニックがスターティンググリッドに立ち会ったり、そこで作業することが認められているわけではない」とレッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは Auto Motor und Sport に語った。「我々はアクセスパスを自分たちの間でスライドさせなければならなかった。たとえば、カーボンファイバーパーツのダメージを自分のデバイスで検出するX線の専門家はこれに依存していた」だが、最終的にレッドブルF1のメカニックは、フォーメーションラップの25秒前にすべての修復作業を完璧に完了させた。新型コロナウイルスの影響により、グリッド上での作業時間は30分から20分に、フォーメーションラップのためにメカニックがピットを離れなければならない時間も5分から3分に短縮され、昨年と比較して12分少ない状況のなかで、パルクフェルメ規則によって予選時とまったく同じ状態にマシンを戻して見せた。このメカニックの頑張りもあり、マックス・フェルスタッペンは2位表彰台を獲得。ヘルムート・マルコはスタッフたちを称賛した。「私たちがクオリティを持っているのは確かだ。スタッフたちは前例のないスピードと正確さで仕事をしてくれた」関連:【動画】 レッドブル・ホンダF1のマシン修復作業 - 激動の20分間完全版
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