レッドブル・レーシングのF1チーム代表クリスチャン・ホーナーは、ピエール・ガスリーが計画よりも早い昇格だったことを認め、今年はスピードを上げていくために時間を与えることが不可欠だと語る。昨年、トロロッソでフルシーズンを経験したピエール・ガスリーは、ルノーに移籍したダニエル・リカルドの後任としてレッドブル・レーシングのドライバーに抜擢され、今年マックス・フェルスタッペンとチームを組む。
ダニエル・リカルドのルノーへの移籍はレッドブルにとっても寝耳に水だったようで、クリスチャン・ホーナーは、ピエール・ガスリーの昇格が当初目論んでいたよりも早まったものであることを認める。レッドブルはパフォーマンスが良くないドライバーには冷酷な歴史があるが、それもあってか、クリスチャン・ホーナーはレッドブル・レーシングにはF1キャリアの初期段階でトップチームにステップアップするピエール・ガスリーに適応するための時間を与える責任があると語る。「ピエールは非常に速いドライバーだ。スピードを上げるために少し時間を与えることは我々次第だ」とクリスチャン・ホーナーは Autosport にコメント。「当初我々が望んでいたよりも早くに彼をチームに昇格させることになるので、マックスが経験を積んだシニアドライバーの役割を引き継ぐことになる。そして、ピエールは非常に競争力のあるチームメイトと対決することになる」クリスチャン・ホーナーは、ピエール・ガスリーがより経験のあるマックス・フェルスタッペンとすぐに戦うことはないだろうとし、事実上、マックス・フェルスタッペンをチーム中心に据えていくことを認める。2016年中盤にレッドブル・レーシングに昇格を果たしたフェルスタッペンはここまで5勝を挙げている。「簡単にはいかないだろう。もちろん、そうではないかもしれない。だが、彼は自分に何を期待されているかをわかっている」「実際のところ、チームにとってはこれまでの年よりもはるかに簡単なシナリオだ。2人のドライバーの経験と期待には明らかな違いがある」また、昨年、マックス・フェルスタッペンは一連のインシデントでシーズン序盤に苦しんだが、クリスチャン・ホーナーは、今のマックス・フェルスタッペンは常に最高のパフォーマンスを発揮できると確信している。「常に学んでいくものだし、彼はとても若いドライバーだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「我々は全てのドライバーがミスを犯すところを見てきた。それは経験豊富なドライバーでも同様だ」「どんどん経験を積んでいくにつれて、彼は非常にうまくそれを適用している」レッドブル・レーシングは、昨年限りで12年に及んだルノーとのカスタマーエンジン契約を終了。今年からホンダのワークスエンジンを搭載して、数年ぶりのタイトル奪還に挑む。