レッドブルのヘルムート・マルコは、ホンダがマクラーレンとシーズン後半に成し遂げた結果に期待を高めていると語る。2015年にF1に復帰したホンダだが、信頼性とパフォーマンス不足によってマクラーレンとは今シーズン限りでのパートナーシップ解消に至り、2018年からレッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソにF1パワーユニットを供給する。
トロ・ロッソは、シーズン後半にルノーのF1パワーユニットの信頼性に苦しんだ。「トロ・ロッソは多くを失った。エンジンによってやれることはなかった」とヘルムート・マルコは Auto Motor und Sport にコメント。「マレーシアGP以降は他に追いつくために必要なアップデートがもたらされなかった。加えて、グリッド降格ペナルティが蓄積されていった。彼らはほぼ常に後方からスタートしていた。F1にはまったく相応しくないことだ」そのため、シーズン後半からトロ・ロッソに加入したピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーにとってはかなり難しい戦を強いられた。ブレンドン・ハートレーは出場した全4戦でグリッド降格ペナルティを科せられている。「ガスリーとハートレーはほぼドライブできていなかった。常に何かが壊れていたからね。車両開発が停滞したことでスピードも示せなかった。あのような状況では二人はきちんと対処していた」とヘルムート・マルコはコメント。「(2018年は)ポイント候補者になるだろう。ハートレーははるかに良くなるはずだ。彼にはWECによって2倍の負担があった。2018年はF1に完全に集中できる。ガスリーはアブダビのような不必要なコースオフを避けなければならない」マクラーレンは、シーズン最後にホンダのF1パワーユニットで3戦連続でポイントを獲得している。「それは我々に多くの勇気を与えてくれる」とヘルムート・マルコはコメント。「我々はこのホンダのプロジェクトを信じているし、来年はさらに多くのポイントを獲得することになると確信している」一方、レッドブルの2017年にシーズンについては「期待外れだった」とヘルムート・マルコは語る。「我々はあまりに遅かったし、我々とエンジン面の両方にあまりに多くの欠点があった。ポジティブなことは、エンジンに不利な立場にも関わらず、我々に先頭に立つスピードがあったことだ」ヘルムート・マルコは、2018年はルノーが信頼性を含めた弱点を改善してくれるはずだと語る。「我々はルノーと話し合っている。ルノーも我々と同じことを望んでいる」とヘルムート・マルコは述べた。現在、レッドブル・レーシングはルノーのパワーユニットを搭載しているが、ルノーは契約が終了する2018年末をもってレッドブルへの供給を終了すると報じられている。その場合、レッドブルはエンジンがない状況となるが、2018年のトロ・ロッソとのホンダのパフォーマンス次第では、2019年にはホンダと手を組んで『レッドブル・ホンダ』が誕生するのではないかと噂されている。実際、レッドブルは、レッドブル・テクノロジー社を通してトロ・ロッソのマシン開発においてホンダとの作業をスタートされている。