レーシング・ポイントF1チームは、所有者であるローレンス・ストロールの買収によってアストンマーティンとしてリブランディグされる可能性が報じられている。20億ポンド以上の資産を持つとされるローレンス・ストロールは、昨年コンソーシアムを結成してフォースインディアを買収。チーム名をレーシングポイントに変更し、多額の投資をしており、来年にはファクトリーを拡張する予定となっている。
RaceFansは、アストンマーティンが昨年ロンドンの株式市場に上場して以来、その価値の低下しており、売却を検討していることを報道。アストンマーティンの株価は、発売時の19ポンドから5ポンド前後に下落し、2019年上半期で8,000万ポンドの損失を出している。情報筋によると、ランス・ストロールが買収に成功した場合、チームはアストンマーティンのブリティッシュ・レーシング・グリーンのカラーに変更されるという。アストンマーティンとメルセデスのF1エンジンを搭載するランス・ストロールのF1チームとの提携は、ロードカー会社とエンジンを供給するメルセデスとの技術的パートナーシップを補完する。また、アストンマーティンは昨年12月にシルバーストンのレーシングポイントのファクトリーの近くにエンジニアリングセンターを設立している。この動きは、アストンマーティンがタイトルスポンサーを務めるレッドブルに深刻な影響を与える可能性がある。両社はル・マン24時間レースを含む2020/21年シーズンのWEC(世界耐久選手権)に参加する予定のハイパーカー『ヴァルキリー』を共同開発している。クラシックカーの豊富なコレクションを持つ熱心なモーターレーシング・エンスージアストのローレンス・ストロールは、トミー・ヒルフィガー、ラルフローレン、ピエール・カルダンなどのブランドを通じてファッション業界で成功を収めた。アストンマーティンは、1959年と1960年にF1に参戦した経験がある。