セバスチャン・ベッテルが、伝説のル・マン24時久レースを制覇できるマシンで挑む準備が整うまでに「さらなる時間」が必要だ。F1復帰の可能性も取り沙汰されていた引退した4連覇のF1ワールドチャンピオンであるベッテルは最近、ポルシェのハイパーカー「963」をテストした。
しかし、ポルシェは最終的に36歳のセバスチャン・ベッテルを3台目のラインナップから外し、代わりにル・マンで経験を積んだマチュー・ジャミネ、フェリペ・ナスル、ニック・タンディを起用することを決めた。「最終的には、ル・マンの経験があることが決め手のひとつだった」とボスのウルス・クラトレは語った。しかし、クラトレはベッテルにドアを閉めたわけではないと主張する。「ポルシェのようなOEMチームにとって、これは言うまでもなく議論のテーマであり続ける」とベッテルについて尋ねられたクラトレはmotorsport-total.comに語った。「それはベッテルにも当てはまる。彼にはその気があると思う。彼はテスト後に自らそのことを示した」「したがって、それはまだ話題のままだが、いつ、どのような形でそれが実現するかはまだわからない。現時点では何も決まっていない」クラトレは、キャリアを通じてオープンホイールにしか乗ったことのないベッテルにとって、スピードアップに乗るまで時間がかかるのは十分に理解できると語る。「今日の最大の違いは、おそらくマシンの重量だろう」とクラトレは説明した。「ハイパーカーとF1はどちらも非常に複雑だが、設計が異なる」クラトレはまた、ベッテルには夜間レースや、異なる世界耐久選手権カテゴリーでかなり遅いマシンとコース上でのレース経験が不足しているとも語った。「この問題についてはこれまで取り上げられていなかったと思う」とクラトルは語った。「これは、ベッテルが以前よりも慣れるまでにもう少し時間が必要だということを意味する」